局所バナッハ代数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/17 03:29 UTC 版)
ある種の応用に対しては弱い形の完備性条件を考えることもある。ノルム代数 A が局所バナッハ代数 (local Banach algebra) であるとは、それが正則汎函数計算(英語版)で閉じているときにいう。より具体的に、a ∈ A に対して σ(a) を完備化 A の中でとったスペクトルとし、f が σ(a) の近傍で定義された正則函数で f(0) = 0 を満たすものとすれば、A が単位元を持たないならば、 f(a) は A に属する。ここに f(a) は A における正則汎函数計算で得られている。 例えば X が局所コンパクトハウスドルフ空間のとき、複素数値コンパクト台付き連続函数 X → C 全体の成すノルム代数 Cc(X) は局所バナッハ代数になる。そしてX がコンパクトでないときは Cc(X) はバナッハ代数でない。 上記とは異なる意味で、バナッハ代数の帰納極限であることを「局所」バナッハ代数と定義することもある。そのような代数が正則汎函数計算で閉じていることは、正則汎函数計算は帰納極限の各ステップに適用すればよく、各ステップでは実際にバナッハ代数を対象にすることから明らかである。
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