妖精としての小人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/27 15:05 UTC 版)
「小人 (伝説の生物)」の記事における「妖精としての小人」の解説
西欧に伝わるフェアリー(fairy)には様々な種類の姿があるが、その一つとして「ごく小さい妖精」「小妖精」(Diminutive fairies)というものがあり、花やキノコの上に乗るくらいの大きさをしている。イングランドではそのような小さな妖精をエルフ(Elves)と呼んでおり、シェイクスピアの『夏の夜の夢』では「小さきエルフたち」という呼ばれ方を見ることが出来る。イングランドコーンウォール州では「コーンウォールの小さい人」(Small people of Cornwall)、アイルランドではレプラコーン(Leprechaun)、ドイツなどではドワーフ(Dwarf)、スカンジナビア半島ではトロール(Troll)が小人として伝えられている。 作曲家・エドヴァルド・グリーグの『抒情小曲集』第1集(1867年)第4番には「Alfedans (Elves' dance)」という曲がある。日本では現在「妖精の踊り」と翻訳されるが、昭和の前半までは「小人の踊り」と翻訳されていた。西欧においてエルフ(妖精)が小人のすがたをとっていると捉えられていたことを踏まえての訳語である。 ファンタジー作品などでは、ドワーフ(Dwarves)やノーム(Gnome)は働き者で人間に対して友好的な小人の一族として登場している。 明治・大正時代以降に幼年向けの童話作品などを通じて日本で一般的になったファンタジー作品の「小人」は、このフェアリー・エルフ・ピクシーなどを指したものがほとんどを占めている。「小人」という呼称の使用は商業出版物では新規に用いられることは無くなりつつあるが、漫画・アニメなどの創作作品で「小人のイメージ」が登場する場合も、おとぎ話の一寸法師イメージを除けば基本的にはフェアリー的な意味合いの「小人のイメージ」が用いられることが主流である。
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