基準が厳し過ぎるとする批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 04:34 UTC 版)
「国際放射線防護委員会」の記事における「基準が厳し過ぎるとする批判」の解説
ウェード・アリソンは、「実際に行われている放射線治療における分割照射は放射線照射が正常な細胞に与えるダメージが修復される時間を事実上1日とし、治療において正常細胞が受ける線量率はICRPの定めた一般人向け上限線量率の20万倍に達するが、ICRP は被曝限度を年間の総量で示しているだけで既存の安全基準は急性被曝と慢性被曝の影響の違いをほとんど無視している」、と主張している。またアリソンは、実際のデータが示す単回急性被曝で問題がないと判断される100ミリシーベルトを1ヵ月の許容限度に設定できると主張しているが、これはICRPの許容する年間1ミリシーベルトの千倍の許容量である。 ICRPはかつてハーマン・J・マラーによるショウジョウバエのオスへのX線照射実験の結果を人間に適用し、放射線は少しでも危険であると主張していた。また、突然変異が1個でも出来たら癌が出来る可能性があるとしていたこともある。しかし、これらのICRPの主張は誤りであることが明らかになった。元ICRP委員(1997年より4年間)の中村仁信は、「このようなICRPの過去の主張は、放射線を必要以上に怖がらせるのに十分な役割を果たして来た。」としている。
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