国際航業株買占め事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 13:52 UTC 版)
1986年(昭和61年)から翌年にかけて光進が国際航業を乗っ取るために株を買い占めた事件。なお、蛇の目ミシン工業が大株主として出資していた。国際航業の幹部2人が会社に無断で乗っ取り防止工作資金を11億円捻出したとして業務上横領で起訴された。1人は有罪判決(最決平成13年11月5日刑集55巻6号546頁)、1人は無罪判決が確定した。 同社株買い占めについては三井信託銀行(中央三井信託銀行)が800億円以上を光進側へ融資し、見返りに光進からインサイダー情報を得ていた事が脱税事件などに発展し問題となった。 同じく地産グループ総帥の竹井博友にもインサイダー情報を漏らし、国際航業・小糸製作所等の株売買で55億円の利益を得た。また、その見返りとして地産は蛇の目株買い占め資金の融資など光進に協力的な立場となった。1991年(平成3年)に約34億円の脱税が発覚し所得税法違反で逮捕され、1992年に懲役4年罰金5億円の実刑判決を受け収監された。 環境庁長官の稲村利幸は国際航業の株価急騰に便乗し、株売買、不正融資、売却益を得たが、1990年(平成2年)に株取引で得た利益約28億円の所得を隠して17億円を脱税した容疑で起訴される。1997年に稲村に対し、懲役3年罰金3億円の有罪が確定した。
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