国学における道とは
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/12 01:39 UTC 版)
宣長は国学を皇国学、または皇朝学といったが、これを神学・有職学・一般学・歌学の4つに分類し、主としてよるべきは神学、すなわち「道の学問」であるとした。この道とは、「天照大神の道にして、天皇の天下を知ろ示す道、四海万国に行き渡る誠の道なるが(中略)、記紀に記された神代上代諸々の事跡の上に備わりたり」と説かれている。天地人の道ではなく、随神の道・万世一系の天皇の政道を日本の道と主張している(『うひ山ぶみ』)。 宣長は国学を「古道に到達するための階梯の学」としたが(後述書)、その研究の手順は、古語→古意→古道という図式であり、その古道説は宗教的性格が混じる(『国史大辞典 5 け-こㇹ』 吉川弘文館 p.619)。先人の賀茂真淵の主張した古道(神皇の道)は、儒教的道理ならぬものという点では同じであるが、天地自然の道であり、『万葉集』を読めばわかるという主張であり(『国史大辞典』 p.619)、中世的神学=神道説の影響がなかったところに相違がある(同『国史大辞典』 p.619)。つまり真淵の主張はまだ大陸的思想(天地の道)が除けていなかった。
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