からものがたり【唐物語】
唐物語
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『唐物語』(からものがたり、からもののかたり)は、中国の故事を翻案し歌物語の形式にした説話集。作者は藤原成範である蓋然性が高く、成立は12世紀後半と推定される[1]。
- ^ 上限は仁平元年(1151年)と推定されている。
- ^ 国文学研究資料館公開資料に清水浜臣《唐物語提要・唐物語》 提要末尾に署名「文化六年二月 清水濱臣識」 江門書肆刊の影印 がある。5コマ目が原拠文献の一覧、9コマ目に署名。
- ^ 1959年度福岡女子大学卒業生、詳細不詳。
- ^ 有吉恵美子『唐物語について―翻訳技巧を中心として―』香椎潟 6巻, p.9-20, 1960-07-01 福岡女子大学国文学会 。清水浜臣校訂本(『平安朝物語集』(有朋堂書店)に収録)、浅井峯治『唐物語新釈』(1940年)、山田孝雄『蒙求と国文学』(1913年 國學院雜誌19巻11号)に挙げられた出典を検討し、『唐物語』成立以前に日本に伝来していたか否かを確認したもの。論文の冒頭に一覧が挙げられている。pdf 。卒業論文と思われるが、2010年に曾麗端は厦門大学の碩士(修士)論文《『唐物語』の翻訳技法に関する一考察 --『蒙求』と『白氏文集』の翻訳を中心として》で成果を評価している。
- ^ 山田孝雄による。清水浜臣は『晋書巻八十本伝』を挙げる。
- ^ 山田孝雄による。清水浜臣は『後漢書巻八十三梁鴻伝』を挙げる。
- ^ 清水浜臣は『華陽国志』を挙げる。
- ^ 清水浜臣は『晋書巻三十三石崇伝』を並記する。
- ^ 清水浜臣は『本事詩』と『両京新記』を並記しているが、古田島洋介は『両京新記(中国語版)巻三』を挙げる:《『唐物語』第十話原拠再考》比較文学・文化論集 1, 44-54, 1985-03-20 pdf 。なお『両京新記巻三』は唐末に伝来したとされる佚存書。
- ^ 山田孝雄は『蒙求簫史鳳台』を挙げる。
- ^ 浅井峯治は『唐物語新釈』で『神異記』を挙げる。
- ^ 浅井峯治は『唐物語新釈』で『古列女伝』を挙げる。
- ^ 『博物志』は浅井峯治『唐物語新釈』の挙げるところ。清水浜臣は『漢武内伝』と『列仙伝』を並記する。
- ^ 山田孝雄は『蒙求買妻耻醮』を挙げる。
- ^ 程嬰も公孫杵臼も趙氏孤児の登場人物。
- ^ 『蒙求趙勝謝躄』という説もある。
- ^ 清水浜臣は『韓非子』『楚策』『蒙求引説苑』『無所見』を並記、山田孝雄は『蒙求楚荘絶纓』を挙げる。
- ^ 『蒙求岳湛連璧』という説もある。
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