名鉄3500系電車 (初代)
(名鉄モ3500形電車 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/08 03:31 UTC 版)
名鉄3500系電車(めいてつ3500けいでんしゃ)は、名古屋鉄道(名鉄)が1942年(昭和17年)から1943年(昭和18年)にかけて導入した電車である。名鉄の直流1,500 V電化路線において運用された吊り掛け駆動車各形式のうち、間接自動進段制御器を搭載するAL車に属する。
注釈
- ^ ただし、1940年(昭和15年)11月の段階で既にモ3500形・ク2500形とも3扉ロングシート仕様とした図面が作成されており[5][6]、設計変更そのものは早期から検討されていたことが窺える。
- ^ 一部資料においてはク950形の落成当初の形式を「デハ950形」とし[9][10][11]、また記号番号は愛知電気鉄道(愛電)およびその子会社にて踏襲されたゼロ起番に基く「デハ950 - デハ952」であったとしている[9]。しかし、知多鉄道が管轄省庁へ提出した公文書「監督局 第410号 車輌設計変更ノ件」においては、落成以前より形式称号を「モ950形(設計変更後はク950形)」とし[8]、記号番号についてもゼロ起番を廃した「モ951 - モ953(同ク951 - ク953)」と記載されている[8]。
- ^ このような3扉車としての専用設計を採用したことの影響により、後年の2扉化改造に際しては既存の窓と同一幅の側窓を新設することができなかったという弊害が生じた[15]。
- ^ 1948年(昭和23年)5月の西部線の架線電圧1,500 V昇圧工事完成によって、従来金山橋(現・金山)を境に東西に分断されていた運行系統が一本化された[20]。それに伴ってモ3500形・ク2500形のうち架線電圧600 V仕様の西部線所属車両についても架線電圧1,500 V対応改造が実施され、東部線・西部線の区分や運用上の制約は解消した[21]。
- ^ 当時名鉄が保有した75 kW級の主電動機は、ウェスティングハウス・エレクトリックWH-556-J6、WH-556-J6の国内模倣生産機種である芝浦製作所SE-132C、三菱電機MB-98Aの3機種[22]であるが、モ951・モ952が搭載した機種については明らかとされていない[10]。
- ^ 前記モ951・モ952と同じく、搭載機種については明らかとされていない[10]。
- ^ モ950形のAL制御化が実施された時期はいずれの資料においても言及がない。
- ^ 一部資料にてク2651・ク2652の運転室完全撤去は1957年(昭和32年)施工とされているが[10][28]、ク2651については1954年(昭和29年)7月時点で既に運転室の完全撤去が施工されていたことを示す画像が存在する[29]。
出典
- ^ 『名鉄電車 昭和ノスタルジー』 p.56
- ^ a b c d e f g h i 「知られざる名鉄電車史2 2つの流線型車両 3400形と850形」 (2007) p.112
- ^ a b c 『私鉄電車ガイドブック4 相鉄・横浜市・名鉄・名古屋市』 pp.290 - 291
- ^ a b c d e f g h i j k l m 「知られざる名鉄電車史2 2つの流線型車両 3400形と850形」 (2007) pp.110 - 111
- ^ a b c d e f g h i j k l m 『日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 上』 p.250
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 『日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 上』 p.251
- ^ a b 『私鉄の車両11 名古屋鉄道』 p.176
- ^ a b c d e f g h i j 「監督局 第410号 車輌設計変更ノ件 昭和18年3月29日」
- ^ a b c d e f 「私鉄車両めぐり(27) 名古屋鉄道 2」(1956) p.35
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 「私鉄車両めぐり(87) 名古屋鉄道 1」(1971) p.82
- ^ a b c 『日本の私鉄4 名鉄』 p.124
- ^ a b 『私鉄電車ガイドブック4 相鉄・横浜市・名鉄・名古屋市』 pp.118 - 119
- ^ 『私鉄ガイドブック3 名鉄・京成・都営地下鉄・京浜』 p.13
- ^ a b c 『日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 上』 p.247
- ^ a b c d 『私鉄電車ガイドブック4 相鉄・横浜市・名鉄・名古屋市』 pp.108 - 109
- ^ 「名古屋圏の電車とTDK-528形主電動機」 (1996) pp.182 - 183
- ^ a b c 「TDK528系主電動機のあゆみ」 (1990) p.13
- ^ 「私鉄車両めぐり(87) 名古屋鉄道 1」(1971) p.84
- ^ a b 「戦後間もなくの名古屋鉄道」 (2006) p.79
- ^ 『名古屋鉄道社史』 pp.339 - 341
- ^ a b c 『名鉄電車 昭和ノスタルジー』 pp.62 - 63
- ^ 「琴電へ譲渡された名鉄3700系」 (2006) pp.174 - 175
- ^ a b 『私鉄電車ガイドブック4 相鉄・横浜市・名鉄・名古屋市』 pp.106 - 107
- ^ 「私鉄車両めぐり(27) 名古屋鉄道 2」(1956) p.34
- ^ a b c d e 「私鉄車両めぐり(87) 名古屋鉄道 1」(1971) p.80
- ^ a b c d e 「名鉄5000, 5200, 5500系の系譜」 (2003) p.68
- ^ a b c d e f g h i j k 「私鉄車両めぐり(87) 名古屋鉄道 1」(1971) p.81
- ^ 『名鉄電車 昭和ノスタルジー』 p.65
- ^ 「懐かしき名鉄電車乗り歩き」 (2006) p.80
- ^ 『私鉄の車両11 名古屋鉄道』 p.41
- ^ 「私鉄車両めぐり(115) 名古屋鉄道」 (1979) p.100
- ^ 『私鉄の車両11 名古屋鉄道』 p.53
- ^ a b 『私鉄電車ガイドブック4 相鉄・横浜市・名鉄・名古屋市』 pp.112 - 113
- ^ 「私鉄車両めぐり(115) 名古屋鉄道」 (1979) p.98
- ^ a b 『私鉄ガイドブック3 名鉄・京成・都営地下鉄・京浜』 p.18
- ^ 『私鉄ガイドブック3 名鉄・京成・都営地下鉄・京浜』 p.47
- ^ a b 『私鉄電車ガイドブック4 相鉄・横浜市・名鉄・名古屋市』 pp.114 - 115
- ^ 「私鉄車両めぐり(115) 名古屋鉄道」 (1979) p.92
- ^ a b c d e f g h i 『私鉄の車両11 名古屋鉄道』 pp.179 - 180
- ^ a b c d e 「私鉄車両めぐり(133) 名古屋鉄道」 (1986) p.190
- ^ a b 『名鉄電車 昭和ノスタルジー』 p.53
- ^ 『私鉄の車両11 名古屋鉄道』 p.52
- ^ 「私鉄車両めぐり(154) 名古屋鉄道」 (1996) p.216
- ^ a b c d 『名鉄電車 昭和ノスタルジー』 pp.54 - 55
- ^ 「名古屋鉄道 現有車両プロフィール2005」 (2006) p.246
- 1 名鉄3500系電車 (初代)とは
- 2 名鉄3500系電車 (初代)の概要
- 3 主要機器
- 4 運用
- 5 脚注
- 名鉄3500系電車 (初代)のページへのリンク