名鉄3500系電車 (2代)
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名鉄3500系電車(めいてつ3500けいでんしゃ)とは、1993年(平成5年)に登場した名古屋鉄道(名鉄)の通勤形電車である。
注釈
- ^ 保守的な車両設計と標準化を通してきた国鉄も分割民営化後を見据え、東急車両製造に対して軽量オールステンレス車両に関する特許の公開を迫り、1985年(昭和60年)には205系電車を導入しており、JR旅客各社を始め他社局では、通勤形車両の車体素材としてステンレス鋼製やアルミニウム合金製が主流となっており、名鉄が1990年代一杯までVVVFインバータ制御の通勤車を普通鋼製車体で新製投入し続けたことは、西鉄や阪神などと並んで希少な事例である(3500系と製造時期をほぼ同じくする西武9000系は、当初機器流用の抵抗制御車として登場し、後年VVVF制御に改造)。
- ^ 高速域の加速力は1000-1200系4M2T編成に匹敵し、平坦均衡速度は150 km/h以上となる(主電動機回転数を度外視した場合)。
- ^ 現在の設定における比較。設計上は2.8 km/h/sまで可能であるほか、その後登場した小牧線および上飯田線直通用の300系と瀬戸線用の4000系は同一の出力・歯車比で加速度3.0 km/h/sの性能を確保している。
- ^ 制御器一基で8個の主電動機を駆動する1C8M方式。VVVFインバータ制御自体の導入は100系の6連化用中間車の方が僅かに早かったが、そちらは1C4M方式で電磁直通ブレーキである。
- ^ 名鉄における電気指令式ブレーキの初採用は、1991年に落成した8500系気動車であった。
- ^ 名鉄は第一次オイルショック後の1974年にも、一部の2扉AL車・HL車の扉付近からクロスシートを撤去し立席スペースを増やす策を取っている。
- ^ 公称座席定員はそれぞれさらに1人分ずつ多いが、その場合1人当りの幅は最低基準の400 mmとなる。
- ^ 施錠機構が無い簡易な構造。そのため混雑時の使用を牽制する表示が添えられている。なお、この補助席は2014年度から順次撤去されている。
- ^ デザイン文字を「VVVF」とする案もあったが、当時既に近鉄1420系電車などの登場から10年近く経過し他社ではVVVFインバータ制御が普及していて新味に乏しかったことと、名鉄ではむしろブレーキ方式の相違を明確に示す必要があるとの判断からこの表示に決定した。
- ^ 4両単独か、本系列を2本併結した8両。
- ^ 当時の急行運用は100系の運用をそのまま置き換えたため、常滑 - 新可児が中心で、120 km/hでの運転は行われず運用最高速度は110 km/hであった
- ^ 4両編成時代は540名であった。
- ^ 型式が従来の RPU-3004AJ から RPU-3004R に変わった。
- ^ ただし、各務原線の田神駅 - 新岐阜駅(現在の名鉄岐阜駅)間に当時乗り入れていた美濃町線電車は除く。
- ^ 後の1998年4月11日から1999年5月9日まで、土休日ダイヤの夕方1往復(新岐阜→豊橋→御嵩)に限り定期運用が復活したことはある。
- ^ 従来は5700系・5300系、7000系白帯車、1200系などが逆への字形である以外、すべてストレートな形状であった。本形式からは更にS字に近い屈曲となった。
- ^ 当時の文献の一部に前面窓を上方に拡大した旨の記述があるが、正しくは窓ガラス自体は従来と同一寸法で、窓の位置を80 mm、窓下の手摺りを30 mm上げただけである。他には雨樋の前方に水切りが延長され、前面両隅の台枠部分の処理が異なる。
- ^ 装着は3100系までであり、それ以降の新造車両にはプレートは装着されていない。
- ^ 2200系や1700 - 2300系との併結時はこれらの編成からの自動放送と車内メロディが流れる。
- ^ 3500・3700系も含め、通常は種別にかかわらず全文橙色文字で表示
- ^ 特別車についての案内表示はなく、種別も橙色で表示
- ^ 内訳は4両編成の6035Fと当時4連だった6037Fと6038Fの中間車で、後者は改番の上、当時2+2の編成で残っていた6031Fと6032Fの中間に組み込まれた。これによって瀬戸線に所属する6000系はすべて4両固定編成となった。
- ^ ただし国鉄(JR)ならびに地下鉄直通用の車両と閑散線区用に投入されたレールバスは、ドアヒンジが車両端側にあった。
- ^ これ以前にも2005年3月22日 - 2008年12月26日まで、中部国際空港駅23時32分発金山行き全車一般車特急での定期運用が設定されていたほか、3500系については登場時 - 1995年4月改正まで平日に限り、朝に新岐阜駅(当時)→東岡崎駅間で全車一般席特急での定期運用が1本存在した。なお、当該列車は豊橋行きとして運転され、東岡崎駅で1200系6両と車両交換され、同駅より一部指定席扱いとなっていた。
- ^ これらの路線ではワンマン対応車両での運用になった(小牧線については同時に豊田線と同様に地下鉄直通規格の20m4ドア車に統一された。300系の代走として3300系が小牧以北で使われたことはある。)。
- ^ 豊田スタジアムのイベントや豊田おいでんまつりなど
出典
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