反響と批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 16:09 UTC 版)
『正義論』に対するそれのように、本書に対しても多数の議論が展開された。そのうちの一つ、ドイツの哲学者ユルゲン・ハーバーマスとの議論は「ジャーナル・オブ・フィロソフィー」で展開され、最終的には本書の増補版にロールズによる応答論文が収められている。この議論では、ロールズは基本的にハーバーマスの議論が「包括的教説」に基づくものであることを指摘し、そういった意味で自らの議論と差異があることを確認している。また、ポール・ワイスマンはロールズの「政治的転回」に関する議論を公刊したが、これはロールズの議論における「政治的転回」の位置づけを独自の視点から行ったものとして注目される。 他にも、日本人による研究も複数なされている。法哲学者である井上達夫は、ロールズの「政治的転回」(=『政治的リベラリズム』に見られるような非基礎づけ主義的な立場への転回)が、普遍的な正義を追求する試みからの「後退」であるとしてこれを批判する。
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