反応液調製
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 18:10 UTC 版)
「ポリメラーゼ連鎖反応」の記事における「反応液調製」の解説
増幅対象DNA、プライマー、DNAポリメラーゼおよびDNA合成の素材(基質)であるデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)、そして酵素が働く至適塩濃度環境をつくるためのバッファー溶液を混合し、PCR装置(サーマルサイクラー)にセットする。流通しているPCR試薬キットに付属するバッファー溶液には二価カチオンが含まれていることが多い。通常はマグネシウムイオン (Mg2+)であるが、PCR媒介DNA突然変異誘発が高いマンガンイオン(Mn2+)を使用することで、あえてDNA合成の間のエラー率を増加させることも可能である。Taq DNAポリメラーゼの場合、一価カチオンとしてカリウムイオン(K+)が入れられることもある。また場合によっては硫酸アンモニウムを加えることもある。アンモニウムイオン(NH4+)は特にミスマッチなプライマーとテンプレート塩基対間の弱い水素結合を不安定化する効果があり、特異性を高めることができる。
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