分離独立とカウディージョの支配
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 13:48 UTC 版)
「ベネズエラの歴史」の記事における「分離独立とカウディージョの支配」の解説
ベネズエラの19世紀から20世紀初頭は、政治的不安定と独裁政権による支配、革命による政権の交代に彩られ、独裁か無政府状態が続いた。ボリーバルの危惧はベネスエラにおいて的中したのである。 1830年にホセ・アントニオ・パエスは第四代大統領に就任し、以降1847年までパエス時代と呼ばれる専制政治が続いた。独立戦争に資金を援助していたカラカスの商人や、従軍した将兵らは、植民地政府側の旧所有地の払い下げを受け、さらに先住民共有地や公有地の売却により土地集中の機会が増した。これらの新しい土地所有者層は輸出用農畜産物の生産により経済的な力を増した。欧米列強からの多額の借款で遂行された独立戦争の見返りに、列強に対する多くの経済特権が与えられて、外国に国家財政の支配を許すことになった。 当時のベネスエラは中央集権的な国家だったが、パエスの連邦主義的な志向により中央集権派(ボリーバル派)は権力を持つことなく排斥された。こうした状況の中で1840年にはパエスに反対する勢力が反専制、反教会を掲げて自由党を結成し、1846年には内戦が起こしたがすぐに鎮圧された。その後1847年にホセ・タデオ・モナガスが大統領に就任すると、自由主義的な政治が進み、以降1858年までモナガス兄弟による専制支配が続いたが、これも反対勢力の攻撃にあって崩壊し、反乱軍の指導者だったフリアン・カストロが大統領に就任した。
※この「分離独立とカウディージョの支配」の解説は、「ベネズエラの歴史」の解説の一部です。
「分離独立とカウディージョの支配」を含む「ベネズエラの歴史」の記事については、「ベネズエラの歴史」の概要を参照ください。
- 分離独立とカウディージョの支配のページへのリンク