分子の磁性の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 06:05 UTC 版)
酸素分子 (O2) 酸素分子の基底状態は2個の不対電子を持つため、これらのスピン磁気モーメントによって分子全体は常磁性を示す。一方、励起状態の一つとして知られている一重項酸素では、不対電子が存在しないため、反磁性を示す。 二酸化炭素分子 (CO2) 二酸化炭素分子は不対電子を持たないため、電子の軌道運動による磁気モーメントから反磁性を示す。より稀有な例としては、分子中の原子が13Cや17Oのような同位体である場合、原子核の磁気モーメントが変化し、分子全体の磁気モーメントも変化する。 水素分子 (H2) 水素分子には、2つの原子核(陽子)が持つスピンの向きによって、オルト水素とパラ水素と呼ばれる2種類の異性体(核スピン異性体)が存在する。オルト水素では互いの原子核のスピンの向きが平行で、パラ水素ではスピンの向きが反平行である。
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