保守党政権のアイルランド弾圧との戦いとパーネル危機とは? わかりやすく解説

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保守党政権のアイルランド弾圧との戦いとパーネル危機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:17 UTC 版)

ウィリアム・グラッドストン」の記事における「保守党政権のアイルランド弾圧との戦いとパーネル危機」の解説

代わって第二次ソールズベリー侯爵内閣誕生した。同政権自由統一党から閣外協力を受けることで政権維持し1892年まで続く長期政権となったこの間長い野党時代にもグラッドストンアイルランド自治諦めず、それが不可欠であることを国民立証すべく、ハワーデン城にこもってアイルランド問題研究行った一方ソールズベリー侯爵は甥のアーサー・バルフォアアイルランド担当相任じてアイルランドへの強圧政治再開した。『タイムズ』紙にかつてのアイルランド担当相フレデリック・キャヴェンディッシュ卿の暗殺パーネルが関わっていることを示唆する記事掲載されパーネル批判世論高まったパーネルはこの事実関係否定したが、ソールズベリー侯爵政府はこれを大い利用しパーネル及びパーネル提携するグラッドストン徹底的に批判しアイルランド強圧法再制定こぎつけたこの後アイルランドでは弾圧の嵐が吹き荒れアイルランド議員民族運動家が続々官憲逮捕された。その弾圧容赦無さからアイルランド担当相バルフォアアイルランド人から「血塗られたバルフォアBloody Balfour)」と呼ばれて恐れられた。 これに対してグラッドストンは「保守党アイルランド弾圧にばかり専念しあらゆる改革の実施放棄している。早くアイルランド自治達成してアイルランド泥沼から抜け出さねば、改革は何も行われない」と訴えた。これはかつて自分受けたグラッドストンアイルランド自治法案ばかりに専念して他の改革を何もしようとしない」という批判与党返してやったものだった1889年2月に『タイムズ』のパーネルに関する記事ねつ造だったことが判明し政府批判パーネル擁護世論強まった。この情勢見てグラッドストンは「自分パーネルの身に何か起きなければアイルランド自治法案可決は確実」と自信をつけた。ところが1890年11月パーネル不倫スキャンダル起こして裁判沙汰になり、再び世論批判集めた自由党支持勢力中核である非国教徒反発激しくこれ以上パーネル連携するのは難し情勢となったグラッドストンパーネルに「アイルランド自治失敗させないため」としてアイルランド国民党党首職を辞するよう求めたが、パーネル拒否したグラッドストンやむなくアイルランド・カトリック教会パーネル批判させて、アイルランド国民党分裂促した。これによって40名のアイルランド国民党議員が同党ナンバーツーだったジャスティン・マッカーシー(英語版)の下に自由党との連携重視する派閥形成する至ったパーネルの下には26名ほどの議員残ったものの、彼らは補欠選挙次々と敗れパーネル本人も翌1891年46歳死去した。 同じ年に長男のウィリアム・ヘンリー・グラッドストン(英語版)が父に先だって死去したこの際グラッドストンは「愛する者が永眠した時、後に残される者の悲嘆簡単にぬぐえないけれども、いつの日か、同じ神の御手によって再び会うことができると思えば、少しは慰めになる」と述べている。 ソールズベリー侯爵グラッドストン政権小英国主義のせいで危機瀕した大英帝国の再強化を図るべく、海軍力増強行ったが、グラッドストンはこれに対して強く反対した。 [先頭へ戻る]

※この「保守党政権のアイルランド弾圧との戦いとパーネル危機」の解説は、「ウィリアム・グラッドストン」の解説の一部です。
「保守党政権のアイルランド弾圧との戦いとパーネル危機」を含む「ウィリアム・グラッドストン」の記事については、「ウィリアム・グラッドストン」の概要を参照ください。

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