使用法例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/10/02 09:44 UTC 版)
インプリミトゥーラを調整することで、上層の絵具の吸収性を変化させられるなど、明暗表現を容易にすることが可能となる。また、インプリミトゥーラで有色した下地の色調をそのまま使用し、画面の一部として活用することが出来る。 例えば、森を描く際に緑色系のインプリミトゥーラを施すことで、その上に濃い、または薄い緑色を塗り重ねるだけで境界や立体感を表現することが可能となる。また,森と人体を同じキャンバス内に描く際などは緑色系と肌色系のインプリミトゥーラを目的の場所にそれぞれ施すといったように、絵によっては複数の色が使用されることもある。 また、最初から描くものを決めて計画的にインプリミトゥーラを施す者も入れば、描くものを決めずに動的なインプリミトゥーラを施す者もいる。つまり、偶然性を利用して画面から見えてきたイメージを基に描いていくのである。特に、20世紀に登場したウィーン幻想派の画家達の中には“版を押すように”インプリミトゥーラを施し、それによって生じた模様を見てから何を描くかを決める者もいる。
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