代数的記法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/05 11:29 UTC 版)
代数表記は、代数がどのように書かれているかを記述する。代数表記は特定の規則と慣例に従い、独自の用語を持っている。例えば、式 3 x 2 − 2 x y + c {\displaystyle 3x^{2}-2xy+c} には次の構成要素がある。 1: 指数、2: 係数、3: 項、4: 演算子、5: 定数、 x , y {\displaystyle x,y} :変数 係数は、変数に掛かる数値(または数値定数を表す文字)である(変数との乗法記号は省略されているものと考えられる)。 項は互いに加え合わされる各々の、係数、変数、定数および指数からなる一塊で、プラスおよびマイナス演算子によって他の項から分離される。 文字は変数と定数を表す。慣例により、アルファベットの先頭の文字(例えば a , b , c {\displaystyle a,b,c} )は、主に定数を表すために使われ、アルファベットの末尾の文字(例えば x , y , z {\displaystyle x,y,z} )は変数を表すために使われる。文字はふつうイタリック体で書かれる。 代数演算は足し算、引き算、掛け算、割り算、累乗などの算術演算と同じように機能し、代数変数と項に適用される。 乗法記号はふつう省略され、2つの変数または項の間にスペースがない場合や、係数が使われる場合に暗示される。例えば、 3 {\displaystyle 3} × x 2 {\displaystyle x^{2}} は 3 x 2 {\displaystyle 3x^{2}} と書かれ、 2 {\displaystyle 2} × x {\displaystyle x} × y {\displaystyle y} は 2 x y {\displaystyle 2xy} と書かれる。 ふつう、最も高い指数を持つ項は左に書かれる。例えば、 x 2 {\displaystyle x^{2}} は x {\displaystyle x} の左に書かれる。 係数や指数が1の場合、ふつうは省略される。例えば、 1 x 2 {\displaystyle 1x^{2}} は x 2 {\displaystyle x^{2}} と書かれ、 3 x 1 {\displaystyle 3x^{1}} は 3 x {\displaystyle 3x} と書かれる。 指数が0の場合、結果は常に1である。例えば、 x 0 {\displaystyle x^{0}} は常に 1 {\displaystyle 1} に書き換えられる。ただし、 0 0 {\displaystyle 0^{0}} は定義されていないため、式に現れてはならず、指数に変数が現れる式を簡略化する際には注意が必要である。
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