他殺クラブ(たさつくらぶ)
1958年(昭33)、多岐川恭が代表となり、河野典生、樹下太郎、佐野洋、竹村直伸、星新一、水上勉、結城昌治とともに結成した探偵作家の親睦団体。第一回会合は佐野洋の提唱で新宿風月堂にて開かれた。その後、笹沢左保、大藪春彦、新章文子、都筑道夫、高橋泰邦、三好徹、生島治郎、梶山季之、戸川昌子、佐賀潜など当時の新鋭作家が加盟した。しかし、大藪春彦が「街が眠るとき」「火制地帯」で盗作の疑いをかけられ、脱退。また、人数が増えるにしたがって、雑談会的な性格が強くなり、離散者が多くなった。 最後の頃に幹事役を務めていた佐賀潜が1970年(昭45)に死去すると、他殺クラブが中心となり葬儀を営み、それを最後に自然消滅した。また、他殺クラブに所属していない新鋭作家が結成した団体に「不在クラブ」がある。
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