世界保健機関の取り組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 04:20 UTC 版)
世界保健機関(WHO)はワクチン予防可能疾患の制御に取り組んでおり、風疹の排除を「良く機能したサーベイランス制度の下で,、ある地域において12カ月以上にわたって土着の風疹ウイルスによる伝播が認められず、その伝播に伴った先天性風疹症候群(CRS)の発生が認められないこと」と定義している。6つのWHO地域ごとの風疹ワクチン接種率には大きな開きがある。 アメリカ地域 アメリカ地域では加盟国の全35カ国で風疹含有ワクチン(RCVs)が予防接種スケジュールに導入されている。2009年に風疹排除状態となり、2015年4月に風疹およびCRSの排除達成が宣言された。アメリカ地域での2014年の対象年齢群における風疹ワクチン接種率は92%だった(WHO, WER 90: 617-632, 2015)。なお、アメリカ合衆国では、風疹を含む指定の予防接種の接種記録が確認出来ない場合は、永住権が取得できない。 ヨーロッパ地域 ヨーロッパ地域では加盟国の全53カ国で風疹含有ワクチン(RCVs)が予防接種スケジュールに導入されている。ヨーロッパ地域での2014年の対象年齢群における風疹ワクチン接種率は94%だった(WHO, WER 90: 617-632, 2015)。 東地中海地域 東地中海地域では2019年末現在で5カ国で風疹含有ワクチン(RCVs)が導入されていない。東地中海地域での2014年の対象年齢群における風疹ワクチン接種率は42%だった(WHO, WER 90: 617-632, 2015)。 南東アジア地域 南東アジア地域では加盟国の全11カ国で風疹含有ワクチン(RCVs)が導入されている。南東アジア地域での2014年の対象年齢群における風疹ワクチン接種率は12%だった(WHO, WER 90: 617-632, 2015)。 アフリカ地域 アフリカ地域では2019年末現在で16カ国で風疹含有ワクチン(RCVs)が導入されていない。アフリカ地域での2014年の対象年齢群における風疹ワクチン接種率は10%だった(WHO, WER 90: 617-632, 2015)。 西太平洋地域 西太平洋地域では日本など加盟する37の国と地域すべてで風疹含有ワクチン(RCVs)の定期接種が導入されている。西太平洋地域での2014年の対象年齢群における風疹ワクチン接種率は91%だった(WHO, WER 90: 617-632, 2015)。
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