ヴェルネル・ハイゼンベルク
量子力学を研究したドイツ出身の物理学者
ヴェルネル・ハイゼンベルク(1901~1976)は、ドイツ出身の物理学者です。彼は、ミュンヘン大学在学中に量子力学の創始者ニールス・ボーアに才能を認められ、ボーアが所長をつとめるデンマークのコペンハーゲン大学理論物理学研究所に招かれました。このころの研究所には、「ディラック方程式」のポール・ディラック、「パウリの原理」のウォルフガング・パウリや「クライン・ニシナの式」で知られる日本の仁科芳雄ら、そうそうたるメンバーが在籍していました。研究所で学んだ人たちは「コペンハーゲン学派」と呼ばれ、さらに量子力学の考え方そのものを「コペンハーゲン解釈」ということもあります。
20代の若さで「不確定性原理」を完成
1927年、ハイゼンベルクは、「不確定性原理」による「プランク定数」を考案するとともに、マトリックス理論(行列理論)という数学理論を導入し、超ミクロの世界の不確定な動きや量を計算することを可能にしました。この結果、理論と実験結果を確かめることができるようになり、その後量子力学が大いに発展する基盤となったのです。「不確定性原理」を完成したとき、ハイゼンベルクはまだ20代の若さでした。
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