ポスト議定書の動向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 19:30 UTC 版)
「ポスト京都議定書」の記事における「ポスト議定書の動向」の解説
ポスト京都議定書の公式な交渉は、京都議定書のもとで第一約束期間以降の枠組みを議論する「京都議定書改正に関する特別作業部会」(AWG-KP。議定書AWGと呼ばれることもある。)、気候変動枠組条約のもとでの枠組みを議論する「長期的協力行動に関する特別作業部会」(AWG-LCA。条約AWGと呼ばれることもある。)で行われた。このほか、主要国首脳会議、EU、APECなどの国際組織が議論の場となった。 2005年12月、カナダ・モントリオールでのCOP11/MOP1で、京都議定書の規定に従い、「京都議定書改正に関する特別作業部会」(AWG-KP)の立ち上げが決定された。 2007年12月、インドネシア・バリ島でのCOP13/MOP3で、「バリ行動計画」が採択された。本計画では、京都議定書のように特定の国に削減義務を課すのではなくすべての国に行動を求める新しい枠組みを作ること、そのために「長期的協力行動に関する特別作業部会」(AWG-LCA)を立ち上げること、2009年までに結論を出すことになった。これ以降、AWG-LCA(条約AWG)とAWG-KP(議定書AWG)が並走することとなる。 2008年1月のダボス会議、3月と6月にはIEA閣僚理事会、5月と6月には神戸と青森でG8環境・エネルギー大臣会合、6月と11月にはAPEC会合、7月には洞爺湖サミット、12月にCOP14/MOP4が開かれて協議が行われた。 2009年には5回の特別作業部会(AWG)が開かれ、議論が進められた。 交渉期限であった2009年末にデンマーク・コペンハーゲンで開かれたCOP15/MOP5では、最終局面で一部の国々の反対により、結論を翌年に持ち越した。 2010年末にメキシコ・カンクンで開かれたCOP16/MOP6でようやく「カンクン合意」の採択に至った。 その後も詳細な制度設計が続けられ、2012年にカタール・ドーハで開かれたCOP18/MOP8で京都議定書の改正案、バリ行動計画の全ての議題に関する一連の決定が採択され、AWG-LCA、AWG-KPはともに終了した。
※この「ポスト議定書の動向」の解説は、「ポスト京都議定書」の解説の一部です。
「ポスト議定書の動向」を含む「ポスト京都議定書」の記事については、「ポスト京都議定書」の概要を参照ください。
- ポスト議定書の動向のページへのリンク