プティパ以前のバレエ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 03:53 UTC 版)
「マリウス・プティパ」の記事における「プティパ以前のバレエ」の解説
バレエの起源はルネサンス期のイタリアまで遡るが、今日一般に上演されているのは、19世紀前半以降に生まれた作品である。この時期に生まれた『ラ・シルフィード』(1832年)や『ジゼル』(1841年)、『パキータ』(1846年)などの作品は「ロマンティック・バレエ」と呼ばれる。ロマンティック・バレエの特徴は、当時のヨーロッパの思想的潮流であったロマン主義の影響を受け、異国や超自然的存在への憧憬を描いたことである。例えば『ラ・シルフィード』はスコットランドを舞台に、主人公の青年と、空気の精シルフィードとの悲恋を描いている。 19世紀前半のバレエのもう一つの特徴は、ダンスにおける技術革新である。前世紀に比べ、ダンサーの跳躍の高さや脚を上げる高さ、回転の回数といった技巧が重視されるようになり、そのような風潮の中で、女性ダンサーが爪先立ちをするポワント技法も生まれた。 プティパがダンサーとして活動を開始したのは、このようなロマンティック・バレエの全盛期であった。プティパの兄リュシアンは、『ジゼル』と『パキータ』の初演者であり、弟であるプティパも後にこれらの作品を演じている。
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