ピン碍子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/25 10:16 UTC 版)
金属棒(ピン)の上に傘状の絶縁体磁器を装着したもの。絶縁体の上縁部に溝が切ってあり、溝には電線を保持するためのバインド線と呼ばれる紐が巻かれる。この溝、あるいは上端部に切られた別の溝に電線を沿わせて保持し、ピンの下端部で電柱などに固定される。絶縁体が1枚のものは一重ピン碍子、絶縁性能を高めるために2枚以上の絶縁体を重ねてセメントなどで接合したものは多層ピン碍子と呼ばれる。電信用として19世紀後半から使用されており、19世紀末からは電線路用としても広く使用されるようになった。初期にはピンの材質として木材にアスファルトやパラフィンを浸漬させたものが使用されていたが、厳しい使用環境においてピンが燃える問題があり金属ピンが使われるようになった。
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