ノイラミターゼ阻害剤耐性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:58 UTC 版)
「ウイルス・ノイラミニダーゼ」の記事における「ノイラミターゼ阻害剤耐性」の解説
2005年2月27日に、14歳のベトナム人の少女が、インフルエンザの治療で使用されているオセルタミビルに対して耐性を持つ H5N1 インフルエンザウイルスの変異株に感染していたことが報告されている。彼女は予防的な投与 (75 mg 1日1回) を受けていたのであるが、この治療法に対する感受性が無かったのである。鳥類による媒介でインフルエンザの世界的流行の脅威が高まる中で、科学者達はタミフル治療への耐性の発生原因の探索を開始し、耐性ウイルスのノイラミニダーゼの274番目のアミノ酸が通常のヒスチジンからチロシンに置き変わっていたことが原因であったことを突き止めている。この変異はザナミビルとラニナミビルに対しては耐性を獲得しないことが判明している。 インフルエンザの変異株は突然変異により継続的に出現することから、薬剤耐性の原因である、ノイラミニダーゼのサブタイプの決定を、科学者達が迅速かつ効果的に行なうことが、特定の種類のインフルエンザ変異株と闘うためには不可欠である。
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