デジタル修復
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本作のオリジナルネガフィルムは1960年の横浜シネマ現像所火災(16ミリ縮小版を作成中だった)により消失し、現存しない。現在残っているのは16ミリデュープ・ネガから起こされたエンラージ35ミリデュープ・ネガである。製作会社の松竹は、2003年と2011年の2回にわたってデジタルリマスターによる修復・リプリントを行った。2003年版は、小津安二郎生誕100年記念事業の一環として、劇場公開やDVD化のためにデジタル修復が施された。2011年版は、NHK BSプレミアムで2011年から2012年にかけて企画された『山田洋次監督が選んだ日本の名作100本』での放送のために、NHKが松竹に全面協力し、実際の修復作業はIMAGICAにより行われた。素材に使われたフィルムは画質こそ良好だがパーフォレーション(フィルムの送り穴)が損傷し「使用不可」に指定されていたため、それまで顧みられる事が無かったもの。これを補修しスキャン用の35mmデュープを作成、データ化は4K解像度で行われた。撮影助手を務めた川又昂が製作時のプリント状態を知る数少ない当事者として助言し、通常のデジタル修復に加えて画質の明暗の再調整、手作業によるプリントやサウンドトラックのノイズ修正など、きめ細かな修復が行われた。BSプレミアムで2011年4月4日に放送された後も画質の追い込みが行われ、2013年7月に小津生誕110周年記念と銘打ったDVD/Blu-rayで発売。修復作業の様子も、リマスター版初放送に向けBSプレミアムで放送されたドキュメンタリー『デジタル・リマスターでよみがえる名作「“東京物語”復活への情熱」』において取り上げられた。 このデジタル・リマスター版は2013年のベルリン国際映画祭クラシック部門で上映された。また4K素材はアメリカのヴォイジャー社「クライテリオン・コレクション」DVD/Blu-rayにも提供されている。
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デジタル修復
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「羅生門 (1950年の映画)」の記事における「デジタル修復」の解説
2008年、角川映画は映画芸術科学アカデミーと東京国立近代美術館フィルムセンターとの共同事業でデジタル復元を行った。フィルム・ファウンデーション(英語版)が復元費用を助成しており、同社と映画芸術科学アカデミーとの共同でデジタル復元を行うのは日本映画として初めてである。デジタル復元版は、同年9月28日にアメリカのサミュエル・ゴールドウィン・シアター(英語版)でワールドプレミア上映され、10月25日に第21回東京国際映画祭で特別上映された。2010年にデジタル復元を行った3社は、全米映画批評家協会賞の映画遺産賞を受賞した。
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デジタル修復
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フィルムの経年劣化が進んだことから、2018年に東京現像所が4K解像度によるデジタル修復を行った。木村大作が監修を務め、単なる高解像度マスターの取得や傷の消去にとどまらず光量の補足や空撮シーンの揺れを抑制するなど、積極的な改善を施している。存命の関係者の証言も交え修復作業を追ったオリジナル番組とともに日本映画専門チャンネル、同局+時代劇専門チャンネルの4K局で放送。また、2019年2月17日にBSフジ4Kでも放送された。 2019年4月17日にはBlu-ray版が発売された。
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