チャンパー王国とは? わかりやすく解説

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チャンパ王国

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/27 04:16 UTC 版)

チャンパ王国(チャンパおうこく、ベトナム語Champa, Chiêm Thành / 占婆, 占城192年 - 1832年)は、南ベトナムにあったオーストロネシア語(チャミック Chamic)およびオーストロアジア語(バフナリック Bahnaric、カトゥイック Katuic)話者たちの国。チャンパはもともと中国・漢帝国の南端(日南郡象林県、のちのウリク地方 Ulik)であったが、192年ごろ現地官吏の子の区連により独立した。中国では代まで林邑と、また短期間環王国と呼び、代以降は占城と呼んだ。[要出典]独立以来、中国歴代王朝と国境を接し、あるときは朝貢し、あるときは抗争し、605年によっていちど滅ぼされた。ミーソン梵碑(美山梵碑, Bia Phạn Mỹ Sơn)C.96によれば、ベトナムの林邑とカンボジアの真臘はヒンドゥー叙事詩『マハーバーラタ』に現れるカウラヴァ方のバラモンの武将アシュヴァッターマンの子孫であり、亡命先から帰還した范梵志により林邑が再興された後、チャンパではヒンドゥー化が進んだ。10世紀にゴー・クエン(呉権 Ngô Quyền)により北ベトナムが中国から独立すると、呉権の死後、その息子のゴー・ニャット・カイン(呉日慶 Ngô Nhật Khánh)が後継者争いに敗れて[要出典]チャンパに亡命した。以降、北ベトナム(大越)の王権は呉権の後継者たち(黎氏丁氏李氏陳氏)が継承し、南ベトナム(チャンパ)の王権は呉権の子孫たち(呉日慶、呉日歓 Ngô Nhật Hoan)[要出典]、ヴィジャヤ王朝、パーンドゥランガ王朝が継承した。チャンパは西方世界と中国を結ぶ貿易で繁栄し、宗教的にはヒンドゥーおよびイスラームを受容した。


  1. ^ 杉本直治郎「IV.チアムパの名に探る―インド早期移民の故郷―/p121」『東南アジア史研究 第1』日本学術振興会, 丸善(発売)、1956年。doi:10.11501/3013001全国書誌番号:49000387https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3013001 
  2. ^ フィリップ・コロンバン「サフイン文化とチャム陶磁」https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1296207404000317
  3. ^ 松本信広「チャムの椰子族と「椰子の実」説話」『印度支那の民族と文化』岩波書店、1942年。doi:10.11501/3430468全国書誌番号:49000383https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3430468 
  4. ^ 津田左右吉「林邑楽に就いて」『東洋学報』第6巻第2号、東洋文庫、1916年5月、257-272頁、CRID 1050845763866597888 
  5. ^ 深見純生「混填と蘇物 : 扶南国家形成の再検討(山川偉也教授退任記念号)」『国際文化論集』第39巻、桃山学院大学総合研究所、2009年3月、7-18頁、ISSN 0917-0219CRID 1050845762521945216 
  6. ^ 勅日本国王書」 専修大学社会知性開発研究センター 東アジア世界史研究センター
  7. ^ 世界各国姓事情:ベトナム:「北ラグライ」「南ラグライ」http://blog.livedoor.jp/namepower/archives/cat_77986.html?p=8
  8. ^ 南亜細亜学報」、亜細亜文化研究所。 
  9. ^ 古田元夫『東南アジア史10講』岩波書店、6-18、34頁。 
  10. ^ ポール・スィドウェル「アチェ語とアチェ・チャミック」https://www.academia.edu/1540114/Acehnese_and_the_Aceh_Chamic_Language_Family [リンク切れ]


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