ジストニア【dystonia】
読み方:じすとにあ
筋緊張を調節する大脳基底核の機能障害により、身体の一部または複数の部分の筋肉が不随意に収縮し、全身または身体の一部にねじれ・硬直・痙攣(けいれん)などが生じる運動障害。不随意運動の一。原因が不明の原発性ジストニア、脳血管障害などの後遺症として起こる続発性ジストニアに大別される。また、発症する部位によって、全身性ジストニアや局所性ジストニアなどに分類される。局所性ジストニアには、文字を書こうとすると手や腕の筋肉が異常に収縮する書痙(しょけい)、両眼の眼輪筋(目の周囲の筋肉)が不随意に収縮し、まぶたを自由に開けなくなる眼瞼(がんけん)痙攣、首の筋肉が異常に収縮して頭が傾いた状態になる斜頸、喉頭や声帯の筋肉に発症し声が出しにくくなる痙攣性発声障害などがある。ジストニー。
ジストニア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/06 08:12 UTC 版)
ジストニア(dystonia)は、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害と姿勢異常の総称。脳の大脳基底核、視床、小脳、大脳皮質などの活動が過剰になる異常が原因とされる[1]運動異常症の症候名である[2]。20世紀の一時期は精神疾患として誤った認識がされていた[3]。日本神経学会の用語では「ジストニー」と表記される。2016年現在、日本では特定疾患には認定されていないが、遺伝性ジストニアが難病法に基づく指定難病で、医療費助成対象となる場合がある[4]。
- ^ ジストニア MSDマニュアル家庭版
- ^ a b 目崎高広, 「ジストニアの病態と治療」『臨床神経学』 51巻 7号 2011年 p.465-470, 日本神経学会, doi:10.5692/clinicalneurol.51.465。
- ^ a b c d e f 診療ガイドライン2018.
- ^ a b 遺伝性ジストニア(指定難病120) 難病情報センター
- ^ Oppenheim, Hermann (1911). “Uber eineeigenartige Krampfkrankheit des kind-lichen und jugendlichen Alters (Dysbasia lordotica lordotica progressive, Dystonia musculorum deformans)”. Neurol Cbl 30: 1090-1107. NAID 10024845792.
- ^ Herz E. "Dystonia. I. Historical review; analysis of dystonic symptoms and physiologic mechanisms involved." Arch Neurol Psychitr 1944;51:305-318, doi:10.1001/archneurpsyc.1944.02290280003001.
- ^ 中村雄作,「ジストニアの診断とボツリヌス療法」『臨床神経学』 2017年 57巻 7号 p.367-372, 日本神経学会, doi:10.5692/clinicalneurol.cn-001018。
- 1 ジストニアとは
- 2 ジストニアの概要
- 3 参考文献
- ジストニアのページへのリンク