シュテファンボルツマン‐の‐ほうそく〔‐ハフソク〕【シュテファンボルツマンの法則】
シュテファン=ボルツマンの法則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/08 06:18 UTC 版)
シュテファン=ボルツマンの法則(シュテファンボルツマンのほうそく、英語: Stefan–Boltzmann law)は、熱輻射により黒体から放出される電磁波のエネルギーと温度の関係を表した物理法則である。ヨーゼフ・シュテファンが1879年に実験的に明らかにし、弟子のルートヴィッヒ・ボルツマンが1884年に理論的な証明を与えた。「ステファン」のカナ表記、呼称も用いられる。
- 1 シュテファン=ボルツマンの法則とは
- 2 シュテファン=ボルツマンの法則の概要
- 3 シュテファン=ボルツマン定数
- 4 熱力学からの導出
- 5 スペクトルとの関係
- 6 応用例
- 7 参考文献
シュテファン=ボルツマンの法則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 00:00 UTC 版)
「熱力学的状態方程式」の記事における「シュテファン=ボルツマンの法則」の解説
容積 V の容器の内部を真空にして容器の温度を T に保つと、容器内の空洞に電磁場が生じる。この電磁場のエネルギー密度 u は T4 に比例し、容器の材質に依らない。これをシュテファン=ボルツマンの法則という。熱力学的状態方程式を使うと、電磁場の状態方程式からシュテファン=ボルツマンの法則を熱力学的に導くことができる。 電磁気学によれば、電磁場が容器の内壁に及ぼす放射圧は u/3 に等しい。よって、u が温度の関数であることをあらわに書くと、空洞の電磁場の状態方程式は P = u ( T ) 3 {\displaystyle P={\frac {u(T)}{3}}} である。一方、空洞の電磁場の内部エネルギーは U = u ( T ) V {\displaystyle U=u(T)V} で与えられる。ここで熱力学的状態方程式 ( ∂ U ∂ V ) T = T ( ∂ P ∂ T ) V − P {\displaystyle \left({\frac {\partial U}{\partial V}}\right)_{T}=T\left({\frac {\partial P}{\partial T}}\right)_{V}-P} を用いると u ( T ) = T 3 d u ( T ) d T − u ( T ) 3 {\displaystyle u(T)={\frac {T}{3}}{\frac {\mathrm {d} u(T)}{\mathrm {d} T}}-{\frac {u(T)}{3}}} となり、u(T) についての微分方程式 d u d T = 4 T u {\displaystyle {\frac {\mathrm {d} u}{\mathrm {d} T}}={\frac {4}{T}}u} が得られる。この微分方程式は求積法で解くことができて ∫ d u u = ∫ 4 T d T {\displaystyle \int {\frac {\mathrm {d} u}{u}}=\int {\frac {4}{T}}\mathrm {d} T} より、A を積分定数としてシュテファン=ボルツマンの法則 u = A T 4 {\displaystyle u=AT^{4}} が導かれる。
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