グーチ式弁装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/23 02:06 UTC 版)
「スチーブンソン式弁装置」の記事における「グーチ式弁装置」の解説
グーチ式弁装置(Gooch valve gear)(ダニエル・グーチによって発明された)では、逆転およびカットオフの機能は、バルブロッドと固定されたリンクとをつなぎ、固定点を中心に回転するラジアスロッドを上下させることによって実現されている。長所は弁装置の高さを抑えることができるということと、逆転リバーでラジアスロッドの重さだけを操作すればよいので逆転動作が軽いということである。この構成により、リンクはエキセントリック側に対して凹になっているのではなく凸になっている。グーチ式の欠点は、フルギアの時にエキセントリックロッドとバルブスピンドルの間に角度が付いているという点である。スチーブンソン式ではフルギアの時に力がまっすぐ伝えられる。また、グーチ式ではカットオフに関わらず一定のリードとなる。このことは、同じような機関車にグーチ式とスチーブンソン式を装備して営業運転で比較した時に欠点として観察される。グーチ式弁装置は1860年代までいくらかの技術者によって用いられた他はイギリスでは普及しなかったが、フランスではとても一般的なものであった。
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