クォンティフェロンTB2G
【概要】 一般名としては「全血インターフェロンγ応答測定法(whole-blood interferon gamma release assay: IGRA)」という。結核菌に感染した人の白血球は結核菌に出会うと、インターフェロンγというサイトカインを作り出す。結核の確かな診断は結核菌を見つけることだが、見つからなくても、この反応が強ければ有力な証拠つまり補助診断になる。
【詳しく】 セレスティス社のクウォンティフェロンTB2G(QuantiFERON-TB2G:QFT)は、結核菌が持ち、BCGや非定型抗酸菌は持っていないESAT-6及びCFP-10というタンパク質を刺激物質として利用。インターフェロンγをELISA法で測定する診断キットの名前である。 ツベルクリン反応は結核菌に曝露しても、BCG接種者でも陽性反応を示す。ある研究対象で調べたところ特異度は98%、感度は89%であった。つまりこの方法は感染者を拾い上げる能力はツベルクリン反応並みで、偽の陽性を排除する能力はほぼ万全(99~98%)ということになる。なお偽陰性率も10%程度とのことなので、本検査で陰性であっても結核を否定できない。 応用は肺結核発生時の接触者検査、医療・介護職員等の定期検診、初感染結核・活動性結核の診断、非定型抗酸菌症との鑑別など。感染して陽性になるまでの期間、治療前後の変化、さらにエイズなど免疫不全の患者でどの程度の反応になるか検討の余地がある。健康保険は収載申請中、ある検査業者の受注では税抜きで6200円。
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