エフタルとは? わかりやすく解説

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エフタル【Ephtalite】

読み方:えふたる

5世紀から6世紀にかけて大国家をつくり、中央アジア支配した遊牧民族6世紀後半突厥(とっけつ)とササン朝ペルシア滅ぼされた。

[補説] 「嚈噠」「挹怛」とも書く。


エフタル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 16:06 UTC 版)

エフタル: Hephthaliteパシュトー語: هپتالیان‎)は、5世紀から6世紀にかけて中央アジアに存在した遊牧国家である。名称は史料によって異なり、インドではフーナ (Hūna)シュヴェータ・フーナ (白いフン)、サーサーン朝ではスペード・フヨーン(白いフン)、ヘテル (Hetel)、ヘプタル (Heptal)、東ローマ帝国ではエフタリテス (Ephtalites)、アラブではハイタール (Haital)、アルメニアではヘプタル (Hephtal),イダル (Idal),テダル (Thedal) と呼ばれ[1]、中国史書では嚈噠[2](ようたつ[注釈 1]、Yàndā),囐噠(ようたつ、Yàndā)[3]挹怛(ゆうたつ、Yìdá)[4]挹闐(ゆうてん、Yìtián)[5]などと表記される。また、「白いフン」に対応する白匈奴の名でも表記される。


注釈

  1. ^ 「嚈」の音はヨウ(歴史的仮名遣いではエフ)。『集韻』葉韻、益渉切「嚈:嚈噠、西夷名。」『大漢和辞典』でも「エフ」とする。
  2. ^ 岩村忍は『文明の十字路=中央アジアの歴史』において現在バダクシャンからクンドゥーズにかけて住んでいるヤフタリという種族がエフタルの子孫であるとしている。

出典

  1. ^ 『民族の世界史4 中央ユーラシアの世界』p87
  2. ^ 魏書』、『北史』、『新唐書』(嚈は口偏に厭、噠は口偏に達
  3. ^ 周書
  4. ^ 隋書』、『新唐書』
  5. ^ 『新唐書』
  6. ^ 宮本亮一(AA研共同研究員,京都大学)「クシャーンからエフタルへ:中央アジアから南アジアへの人間集団の移動」
  7. ^ 『新唐書』列伝第一百四十六下 西域下「嚈噠,王姓也,後裔以姓為國,訛為挹怛,亦曰挹闐。」
  8. ^ 影山悦子「ユーラシア東部における佩刀方法の変化について :エフタルの中央アジア支配の影響」ℙ31
  9. ^ 岩村 2007,p118
  10. ^ B・ガフーロフ( Bobojon G. Gafurov)『タジク人 (Tadzhiki)』(モスクワ、1972年)。
  11. ^ 『魏書』列伝第九十一高車、『北史』列伝第八十六高車
  12. ^ 山田 1964 p625-626
  13. ^ 『魏書』列伝第九十一高車、『北史』列伝第八十六高車
  14. ^ 小谷 2019 p8
  15. ^ 『魏書』列伝第九十一高車、『北史』列伝第八十六高車
  16. ^ 洛陽伽藍記
  17. ^ 『宋雲行記』
  18. ^ 『魏書』列伝第九十一蠕蠕、『北史』列伝第八十六蠕蠕
  19. ^ 『魏書』紀第五、第八、第九、『北史』紀第二、第四、第五、上第九
  20. ^ 『魏書』紀第五、第八、第九、『北史』紀第二、第四、第五、上第九
  21. ^ 内田 1975
  22. ^ 内田 1975
  23. ^ 『魏書』列伝90、『新唐書』列伝146下など
  24. ^ 『通典』辺防9
  25. ^ 『魏書』列伝九十、『通典』辺防9
  26. ^ ヴィレム・フォーヘルサング『アフガニスタンの歴史と文化』
  27. ^ 王徳龍《『魏書』の月氏と嚈噠とエフタルについて》(別府大学史学研究会《史学論叢》第三十二号) 王徳龍《Hephthalites是嚈噠?》,《史学月刊》2007年増刊
  28. ^ 小谷 2019 p2
  29. ^ 小谷 2019 p5




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