インターロイキン2
インターロイキン2
【概要】 免疫反応をプラス側に調節するサイトカインの一つ。抗原刺激を受けたT細胞(Th1 CD4)が作り、仲間のCD4細胞やCD8細胞を増やす。IL-2受容体は休んだ状態のT細胞の表面には出ておらず、抗原刺激で出てくる。IL-2によってNK細胞の活性化やB細胞の抗体産生にも働く。遺伝子組み換え製剤としてはイムネース(塩野義)は、血管肉腫と腎癌に、セロイク(武田)は血管肉腫のみが保険適応となっている。
【詳しく】 HIV感染者に遺伝子組み換え型IL-2を注射するとCD4細胞数が増加するが、同時にHIVも増える。抗HIV薬を併用すると有効性は高まるが、中止すると元に戻る。増加したCD4細胞の中に潜伏するHIVは少ない。現在は規模を大きくした臨床試験が実施されている。副作用としては発熱がある。いわゆる臓器移植の「免疫抑制剤」にはインターロイキン2の働きを抑えるものが多い。
インターロイキン-2
インターロイキン-2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 09:45 UTC 版)
インターロイキン-2(英: Interleukin-2, 略称: IL-2)は、サイトカインの一つである。IL-2は未分化なT細胞(ナイーブT細胞)及びインターフェロンγやIL-12の刺激を受けてナイーブT細胞から分化した1型ヘルパーT細胞によって産生され、Th1サイトカインと呼ばれるグループに分類される。IL-2は細胞性免疫に関与している。
- ^ NP_000577, interleukin 2 precursor (Homo sapiens) (NCBI)
- ^ Sugamura K,Asao H,Kondo M,Tanaka N,Ishii N,Ohbo K,Nakamura M and Takeshita T(1996)"The interleukin-2 receptor gamma chain: its role in the multiple cytokine receptor complexes and T cell development in XSCID."Annu.Rev.Immunol.14,179-205. PMID 8717512
- ^ Noguchi M,Yi H,Rosenblatt HM,Filipovich AH,Adelstein S,Modi WS,McBride OW and Leonard WJ.(1993)"Interleukin-2 receptor gamma chain mutation results in X-linked severe combined immunodeficiency in humans."Cell 73,147-157. PMID 8462096
- ^ Fontenot JD,Rasmussen JP,Gavin MA and Rudensky AY(2005)"A function for interleukin 2 in Foxp3-expressing regulatory T cells."Nat.Immunol.6,1142-51. PMID 16227984
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