イスパノ・スイザ HS.404とは? わかりやすく解説

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イスパノ・スイザ HS.404

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/04 15:09 UTC 版)

イスパノ・スイザ HS.404(Hispano-Suiza HS.404)[注 1]は、イスパノ・スイザ社が開発した20mm口径機関砲第二次世界大戦において航空機関砲として広く用いられたほか、対空砲としても用いられた。


注釈

  1. ^ 原語のスペインおよびフランス語では語頭の「H」を発音しないため、"Hispano"の日本語表記は“イスパノ”とするのが原音に忠実であるが、イギリスやアメリカなど英語圏では英語読みで語頭のHが発音され、日本でも“ヒスパノ”と表記されている例が多々ある。特にイギリスがライセンス生産したモデルは“ヒスパノ”とされることが多い。
  2. ^ この方式は機首に武装を搭載するにも関わらず同調装置を必要とせず、発砲反動をエンジンブロック全体で受け止めることができるため、大口径機銃を比較的小型の単発機に安定して搭載することが可能となった。“モーターカノン”方式の武装を持つ戦闘機は第二次世界大戦の勃発前からフランスで採用され、フランス以外でも注目を集めた。日本でも1935年(昭和10年)に研究用としてドボワチン D.510とともにモーターカノンをフランスから輸入している。
  3. ^ この「薬莢の張り付きを防止するために薬室内壁に溝を設ける」構造は“フルーテッドチャンバー(Fluted Chamber)”と呼ばれる。
  4. ^ 当時の正式な社名は「Dansk Industri Syndikat A/S」で、“マドセン(社)”はこの時代にはブランド名もしくは通称である。
  5. ^ なお、M1は書籍等によっては“AN-M1”の名称で記載されていることがあるが、M1開発の段階では陸軍航空隊にのみ採用されているため、「陸海軍(統一)」を意味する"AN"の接頭記号(後述)はつけられていない。このアメリカ製HS.404、"Gun,Automatic,20 mm"シリーズにおいて、"AN-M1"の統一形式番号は、装弾システム(Mechanism, Feed, 20-mm, AN-M1)や電磁式撃発機構(Electric Trigger, AN-M1)といった付随装備にのみ用いられている。
  6. ^ これはアメリカ軍においては口径0.60インチ(15.24mm)より口径の大きなものは「砲」として分類されるためである。砲の製造公差は「銃」よりは緩く規定されていた。
  7. ^ アメリカにおいて製造されたHS.404シリーズには、MG42機関銃のアメリカ製コピーであるT24MG 151 機関砲のコピーであるT17と並んで「メートル法で作図されていた設計図をヤード・ポンド法に修正して設計図を描き直したために部品の精度に問題が生じ、コピーに失敗した」と解説されていることがある。しかし、本砲も含め、それらの説はいずれも別の複数の要因でアメリカにおける製造が失敗したことの誤認もしくは誤解に由来するもので、本砲においても“作図の際に単位の換算を誤った”ことのみが失敗の原因ではない。
  8. ^ AN-M*の“AN”とは"Army & Navy"の略で、「陸海軍(統一)」を意味する。
  9. ^ なお、P-38では再装填装置が機体側の装備として備えられていたため、他の機種に搭載されたものに比べて飛行中に不具合の対処が可能で、信頼性が高かった。
  10. ^ ただし、MK-12もF-8 クルセイダー艦上戦闘機に搭載されてベトナム戦争で用いられた際には「信頼性に難がある」との評価が出されている。
  11. ^ HS.404系列とは弾薬の互換性はない。
  12. ^ AN-M3 (T-31):26.1875lbs (11.8785kg)

出典



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イスパノ・スイザ HS.404

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 06:32 UTC 版)

モーターカノン」の記事における「イスパノ・スイザ HS.404」の解説

HS.7/9の発展改良型で、第二次大戦ではモラーヌ・ソルニエMS406やD520といったフランス軍戦闘機実戦用いている。日本海軍でも2機だけ作られ九六式三号艦上戦闘機搭載されていた。しかし、後に翼内機銃として米英軍に改良型多用されたものも含めモーターカノンとしては作動不良に悩ませられた。

※この「イスパノ・スイザ HS.404」の解説は、「モーターカノン」の解説の一部です。
「イスパノ・スイザ HS.404」を含む「モーターカノン」の記事については、「モーターカノン」の概要を参照ください。

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