アルゼンチンのフォルクローレ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 02:59 UTC 版)
「フォルクローレ」の記事における「アルゼンチンのフォルクローレ」の解説
前述のとおり、日本にアンデスのフォルクローレを最初に伝えたのは主にアルゼンチンのグループだが、これはアルゼンチンのフォルクローレの中ではどちらかというと傍流に属している。アルゼンチンは、白人が人口の大半を占めるため、地域によって多少の差はあるが、アルゼンチンのフォルクローレは基本的にスペイン系の特徴が強い6/8拍子の音楽である。ガウチョの音楽とリズムが基礎になっている。日本に紹介されたのは1960年代で、アンデスのフォルクローレより古い。 最も重要な楽器は弦楽器のギターと打楽器のボンボであり、これに歌が加わるだけでも演奏は成立するが、旋律楽器としてバイオリン・マンドリン・アコーディオン・ピアノなどの楽器が加わる場合も多い。アンデスのフォルクローレと比べると、明らかに歌のある曲が多く器楽曲は少ない。また、これはアンデスのフォルクローレにも共通して言えることだが、踊りの伴奏のための曲が大きな比率を占める。踊りは、通常男女のペアを基本とする単位で踊られ、馬の足音を模した「サパテオ」と呼ばれる足裁きが取り入れられることが多い。特に「マランボ」はこの足裁きだけを取り出した、アルゼンチン版のタップダンスとも言うべき踊りである。(この踊りは、男性のみで踊られることが多い) 現在人気があるのは北西部の平原地帯に起源をもつ「チャカレーラ(chacarera)」と「サンバ(zamba)」という二つの形式で、現存するフォルクローレのおそらく半分以上は、このどちらかに属すると思われる。また、北西部とはやや毛色の異なった音楽として、北東部のリトラル地方に起源をもつ「チャマメ」がある。 代表的なグループ・歌手・演奏家 アタウアルパ・ユパンキ (Atahualpa Yupanqui) メルセデス・ソーサ (Mercedes Sosa) オラシオ・グァラニー (Horacio Guarani) エドゥアルド・ファルー (Eduardo Falu) ロス・カラバハル (Los Carabajal) ペテコ・カラバハル (Peteco Carabajal) レオン・ヒエコ (Leon Gieco) アリエル・ラミレス (Ariel Ramirez) : ピアニスト・作曲家 クリスティーナとウーゴ (Cristina y Hugo) : 夫婦デュオ ペルーサ・タクナウ (Pelusa Tacunau)
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