れつご‐さい【劣後債】
劣後債(れつごさい)(subordinated debenture)
一般の社債に比べて払い戻しの順序が劣るため、例えば会社が解散したような場合、一般の債権者への支払いが完了したあとで、債務が返済される。一般の社債よりも金利などの面で有利な条件で発行され、社債の中では投資家にとってハイリスク・ハイリターンとなる。
銀行などの金融機関が劣後債を発行する場合、その分を自己資本に組み入れることができるので、優先株の発行と同様に、自己資本比率を高めるための手段として使われることが多い。ただし、ある程度の安定した経営基盤がなければ、リスクを嫌って資金が呼び込めないこともある。
UFJ銀行は、不良債権の処理などに備えて自己資本を増強するため、日本で800億円の劣後債、アメリカなど海外で約1500億円(12億5000万ドル)のドル建て劣後債を発行すると発表した。この劣後債の発行の結果、2003年3月期末に9.96%だった自己資本比率は10%強に上がる見込み。
(2003.07.22更新)
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