へンリ・トイボーネン
1956年8月25日、フィンランド・ユバスキュラ生まれ。80年代のWRCを琴星のように駆け抜けていったドライバー。80年のRACラリーの結果に、関係者は驚かされた。史上もっともハードといわれたこの年のRACラリーを、当時まったく無名だった若者が制した。それがへンリ・トイボーネンだった。ラリーの聖地フィンランド出身の若者は、このとき、24歳3か月と24日、これは、同じく24歳で75年ポルトガルラリーで優勝したトップドライバー、マーク・アレンの記録を2か月更新し、WRC最年少優勝ドライバー記録に輝く快挙だった。当然、この天才ドライバーをワークスチームが放っておくわけはなく、ランチアに抜擢され、グループB時代のWRCで華々しい活躍をみせた。だが、86年第5戦ツール・ド・コルスで悲劇は起こった。彼が駆るランチア・デルタS4がコースアウト。マシンは大破し、トイボーネンは帰らぬ人となった。享年29歳。
- へンリ・トイボーネンのページへのリンク