『エステル』1732年版
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「エステル (ヘンデル)」の記事における「『エステル』1732年版」の解説
1732年2月23日、ヘンデル47歳の誕生日に、バーナード・ゲイツ(en)という歌手が仮面劇『エステル』をはじめて公開上演した。同作品は3月1日と3月3日にも再演された。 アン王女はこの作品に完全な演技をつけて劇場で演奏するように望んだ。しかし当時の教会は聖書の物語を劇場で演ずることを非難しており、バーニーによると、ロンドン司教エドムンド・ギブスン(en) が上演を禁止したという。 ヘンデルは12曲を新たに追加し、3幕11場からなる新しい版を作ったが(HWV 50b)、演技のない演奏会形式のオラトリオとして5月2日にヘイマーケット国王劇場で初演した。この版は6回上演され、大いに成功した。 追加された12曲の多くは旧作の再利用であり、『復活』、『アン女王の誕生日のための頌歌』、『司祭ザドク』、『ブロッケス受難曲』から曲を借用している。 管弦楽は大規模で、オーボエ、トランペット、ホルン、ハープ、弦、通奏低音を含んでいた。 『エステル』はヘンデルの生前何度も再演されている。晩年、視力を失ったヘンデルは1757年の再演用に合唱曲を追加し、助手のジョン・スミス(en)に口述筆記させている。
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