「高速馬場」への批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 05:18 UTC 版)
「ライスシャワー」の記事における「「高速馬場」への批判」の解説
@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}宝塚記念施行前の京都競馬場は、2週間で3つのコースレコードが出ており、非常に馬場が固く締まった状態にあることがその理由だと当時は考えられていた。前日のメインレースの阪急杯でもバンブーユージンが故障し、安楽死処分となっていた。また、これ以前からJRA主催競馬場の馬場は固すぎるのではないかという批判があった。こうした理由から、ライスシャワーの骨折は、タイムを縮めることを目的として固くしすぎた「高速馬場」に原因があると考えた者たちから、レース後に非難の声が上がった[独自研究?]。その一方で故障と馬場との因果関係は不明であり、短絡的な批判であるとの意見もあった。作家の月本裕はこうした人々を「単純な論者」と呼び、「(JRAは)恐らく世界でもトップのレベルで、競走馬の故障と馬場の関係を研究している。(中略)故障を避けるために努力を続けているJRAの力が及ばず起きてしまう事故もないとは言えない。事故の原因をしっかりと探ることは必要であるが、必要以上にセンティメンタルになっても仕方がないということは確かだ」と述べている。また、日本中央競馬会の広報誌『優駿』で京都競馬場がレポートされた際には、記事を執筆した辻谷秋人がライスシャワーの事故にも触れ、「最近はライスシャワーに限らず、馬が故障するとすぐに馬場状態が云々される傾向がある。(中略)馬場は口を利かないし、とりあえず馬場のせいにしておけば傷つく人がいない(馬場の担当者はいい気持ちではないだろうが)ということもあるだろう。もちろん馬場(あるいは馬場を酷使せざるを得ない現状)にいくらかの原因があるのは否定できないだろうが、なんでもかんでも馬場のせいにして事足れりでは、逆に競馬の進歩を阻害することになるだろう」と述べた。 また同誌上でイギリス人騎手アラン・ムンロに行われたインタビューでは、記者から「日本は馬場が硬すぎる」などの批判が国内であることを聞かされたムンロが「馬場のことについて言えば、日本の馬場が他の国に比べてとくに硬いというようなことはありません。アメリカなどはどこへ行っても硬いし、だから骨折なんて日常茶飯事です。もちろんイギリスにだって硬い馬場はあります。だからそういうことを言う人がいるのなら、その人はたぶん馬場のこととか、世界の競馬のこととかをよく分かっていないのだと思います」と述べた。
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