SNG (放送) ハイビジョン対応

SNG (放送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/12 09:03 UTC 版)

ハイビジョン対応

効率化(回線数の増強)や傍受対策などのため、SNGの回線は1997年頃からデジタル化された。これによりアナログ標準テレビジョン放送に用いる番組素材伝送においては、1つのトラポンで4チャンネルの同時運用が可能となった。

しかし、地上デジタル放送等において必要な高精細度テレビジョン放送用番組素材は映画のフィルム並みの高精細な映像でありデータ量が多く、その品質を保つために一時、1つのトラポンで2チャンネルまでの運用とならざるを得なくなっていたが、新伝送路規格DVB-S2により改良が加えられ、再び1つのトラポンで4チャンネルの同時運用が可能となっている。

IP-SNG

近年、VSAT(Very Small Aperture Terminal)システムを用い、現場から通信衛星に向けて番組素材を送信、演奏所はインターネット経由で番組素材を受け取る、IP-SNG と呼ばれる新タイプのSNGが登場している。VSATシステムは、通信制御を行うVSAT制御地球局(親局:HUB局)と各地に置かれるVSAT地球局(子局:VSAT)により、通信衛星を介してネットワークを構成するシステムで、従来、地方公共団体における防災行政用情報通信システムや、企業内情報通信システム等に用いられてきたものである。

このタイプのSNGは、HUB局とVSATの親子関係による、トータルとしての機動性が極めて高いことが特長である。

従来のSNGの統制センタは運用上の都合により設けられているもので各地球局はあくまでも独立した無線局であり親子の関係にはない。従って送信の責任は各地球局にあり、例えば空中線電力500Wの地球局では、第一級陸上特殊無線技士以上の無線従事者が、免許人若しくは契約等により排他的に確保され、従事しなければならない。

一方、VSATシステムでは、子局は親局の管理下となるため、子局である可搬地球局等の操作は、無資格者でも行うことができる。加えて子局では直径1m前後の小型アンテナを使うため、SNG車を不要にするほど設備を小型化することも可能である。従って人員配置が容易、SNG車の乗り入れが困難な現場からの中継等も可能であり、今後の展開が期待されている[4]




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