SC1000
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 01:41 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動SC1000 | |
---|---|
尾部を外したSC1000の断面図 | |
種類 | 汎用HE爆弾 |
原開発国 | ドイツ |
運用史 | |
配備先 | ドイツ空軍 |
関連戦争・紛争 | 第二次世界大戦 |
諸元 | |
重量 |
|
全長 |
|
直径 |
|
| |
弾頭 |
アマトール (60%) / TNT (40%) Trialen 105 |
炸薬量 |
|
設計
この爆弾は引抜き鋼製の本体に重い尖った先端コーンが溶接され、後端部は基板となっていた。この基板の直前部分はマグネシウム製の後部が溶接で本体に取り付けられており、ボルト留めされる尾部アタッチメントの支持部となっていた。爆弾先端の周りは、地面破壊効果を高めるために三角断面の「コプフリンク」(Kopfring)という金属製冠となっていた。航空機にはH型縣架装置を介して水平状態で搭載された[1]。
この爆弾には横向きの信管収納口が一つ設けられていた。本体には通常は40%のアマトールと60%のTNTの混合物が充填されていたが、対艦船爆弾として使用する場合は15%のRDX、70%のTNT、15%のアルミニウム粉末の混合物であるTrialen 105が充填された。真ん中の高品質TNTが封入された点火管は、起爆を確実に行うように爆薬の中心部深くまで挿入されていた[1]。
この爆弾は本体がスカイブルーに尾部コーン部が黄色のストライプという塗装であったが、Trialenが充填されている場合は黄色で沈みゆく船舶のシルエットと「Nur gegen Handelsschiffe」(対商船用に限る)という注意書きがステンシルで爆弾の外殻に描かれていた[1]。
派生型
この爆弾にはC型、L型、L2型という3種類があり、寸歩と重量に若干の差異があるだけでその全てがほぼ同一の設計であった[1]。
信管
この爆弾には下記の様々な信管が取り付けられた。
- 25B 電気式即発信管:短時間遅延(1秒以下)か17秒遅延かを設定可能な即発信管[2]。
- Z17 機械式時限信管:3分から135分までの遅延を設定可能な時限信管[3]。
- 28B、38、38A 電気式触発信管:対船舶用に設計された信管[4]。
- ^ a b c d TM 9-1985-2 (1953), pp.9-10
- ^ TM 9-1985-2 (1953), p.141
- ^ TM 9-1985-2 (1953), p.155
- ^ TM 9-1985-2 (1953), pp.163-166
- ^ “WW2 bomb detonated”. bbc.co.uk (2008年6月5日). 2013年6月15日閲覧。
- ^ Singh, Rob (2008年6月5日). “The ticking Blitz bomb that threatens east London”. London Evening Standard. 2013年6月15日閲覧。
- ^ “To była niemiecka bomba Herman. Została już zdetonowana na poligonie” (ポーランド語). szczecin.gazeta.pl (2013年6月30日). 2013年7月1日閲覧。
- ^ “Wojsko wyciąga bombę z Odry. Wielka ewakuacja Starego Miasta.” (ポーランド語). szczecin.gazeta.pl (2013年6月30日). 2013年7月1日閲覧。
- ^ “Izvadena bomba, danas deaktiviranje” [Bomb is removed today and deactivated] (セルビア語). b92.net (2013年12月8日). 2013年12月8日閲覧。
- 1 SC1000とは
- 2 SC1000の概要
- 3 不発弾
- SC1000のページへのリンク