PENTAXの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントMF機種) ペンタックス LX

PENTAXの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントMF機種)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/27 00:04 UTC 版)

ペンタックス LX

PENTAX LX(ファインダー:FA-2) & smc PENTAX-A 85mmF1.4

1980年6月、5年もの開発期間を経て発売されたペンタックスの35mm判一眼レフにおいて、唯一のプロ用高級機である。旭光学創立60周年を記念してローマ数字の60を意味する『LX』と名付けられた。

ファインダー交換式。マウントはステンレス製。視野率縦98%・横95%。低速側(4秒~1/60)を電子式、高速側(X=1/75~1/2000)、バルブをメカで制御するハイブリッドシャッター搭載の絞り優先AE機。モータードライブは当然ながら、長尺フィルムバックなども用意され、システム面も抜かりなく、21年に亘る製造期間中最末期まで改良が続けられ、各種改造サービスもあり、まさにプロのための機体だった。そのためカメラマンのみならず警察の鑑識にも用いられた。

一般的に、製造番号等で「初期型」「前期型」「後期型」に分かれると言われる。初期型から前期型への主な変更点は、フィルムガイドローラーを裏ぶたに設置、スプロケット部の使用感の向上、ファインダー脱着ボタンを利用したファインダー内LED点灯機能の新設であり、前期型から後期型への主な変更点は、シャッターボタン部の指受皿の変更、IDM機能用のためにシャッター幕に印刷されていたドットパターンの小変更がある。様々な改良が加えられた後期型の完成度が高いとされ、中古市場でも高値で取引されているが、一方でコスト面でも改良されていることは否めない。初期型に関して言えば、ボディ底部の電池蓋のモールドのきめ細かさや、後期型とはシャッター音や感触などが明らかに異なる。

独自のダイレクト測光システムである、IDMシステム(ファインダー側に受光素子を持たず、常時ボディ側で測光する)や、封入にシリコンコーキングを用いた世界初の防塵・防滴構造など非常に特殊な機構、構造をもつカメラであり、特に防塵・防滴構造などは他社のプロ機も倣うようになった。

LXゴールド(1981年)、LXチタン(1994年)、LXLIMITED(1995年)、LX2000(2000年)と、4種類の限定版が存在する。そのひとつである『LX2000』登場時には、当時の主力製品であったMZシリーズで採用されている透過率の高い「ナチュラルブライトマットスクリーン」が採用されたが、IDMシステムを採用しているため、以前のモデルにも露出計の調整無しで使用可能である。


  1. ^ SMCペンタックスレンズ群に関する詳細はペンタックスの写真レンズ製品一覧の記事を参照のこと。
  2. ^ OM-1=136mm×83mm×50mm、MX=135.5mm×82.5mm×49.5mm
  3. ^ 後期型は応答速度の向上したSPDに変更されている。製造番号が「9」で始まるものが前期型、「4」で始まるものが後期型である。
  4. ^ MV1は軍艦部に"ASAHI"の刻印は残っているが、カタログなどでは"PENTAX"として展開されている。
  5. ^ 国外ではデータバックなしのモデルも販売された





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