HP 39/40 シリーズ HP 39/40 シリーズの概要

HP 39/40 シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/20 13:13 UTC 版)

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  1. HP 39G
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このシリーズは6機種あり、全機種がアルジェブレイク入力モード(数式を中置記法で入力する)を搭載している。HP社の電卓ではあるが、HP社電卓の特徴であるRPN入力は搭載していない。このシリーズは代数計算の様々な方法を使って数値解析が実行できる。

このシリーズの全機種は高校生程度を対象にしており、ケーブルや赤外線を通じてAPLETs(アプリケーション)あるいはE-lessons(電子学習教材)をダウンロードできる特徴がある。これらは複雑に変化するプログラムであり、グラフや数値の探求という理念に基いて数学学習を向上するために教室で使われることを意識している。

プログラミング言語はHP 38Gと同様にHP-BASICPascal風のプログラミング言語)が使われた。この言語はHP PrimeのPPL言語の前身である。

HP 39G

HP 39G (F1906A) は2000年に販売開始された。

基本仕様:

  • CPU:4 MHz Yorke (Saturnコア)
  • RAM:256 KB[1]
  • ROM:1 MB[1]
  • 画面解像度:白黒液晶 131×64 画素
  • 通信:独自方式の赤外線、RS-232 (シリアルポート)
  • ハードカバー付属
  • 制限付きの代数方程式機能(CASがないので)

HP 40G

HP 40G (F1907A)はHP 39Gと並行して2000年に発売された。HP 40GのOSはHP 39Gと同一である。HP 39GとOSが一緒なので、OSはHP 40GとHP 39Gの区別を起動時に行う。

ハードウェアはHP 39GやHP 49Gと同一の点が多い(ゴムキーまで一緒)ものの完全に一緒ではない[2]

HP 39Gと対照的にHP 49Gに搭載されているものと同じ数式処理システム(CAS)であるErable英語版を搭載している。

HP 48 シリーズと違って、初等的な解析学の計算において、行儀の良い英語版動作をするか設定するフラグがない[3]

付け加えると、HP 40Gは赤外線接続ができない。そして、変数は27個までに制限されている。リストベースのソルバー[4]とその他の制約によって、この電卓はシンプルではあるが、高度な用途には適さない。

HP 40Gは多くの標準的な試験(ACTとSATを含む)で使用が禁止されている。

基本仕様:

以下のことを除けば、HP 39Gと同一である。

  • 通信:赤外線通信がない。RS-232(シリアルポート)はある。
  • ソフトウェア:数式ライター(数式を教科書表示で入力する機能)と進化したCASを搭載。

hp 39g+

hp 39g+

hp 39g+ (F2224A)は2003年9月に発売された。

HP 39GとHP 40Gで評判の悪かったゴムキーはプラスチックキーに変わった。

基本仕様:

  • CPU:75 MHz Samsung S3C2410X (ARM920Tコア)
  • RAM:256 KB
  • ROM:不明(英語版にも記述なし)
  • 画面解像度:白黒液晶 131×64 画素
  • 通信:USBポート (Kermit あるいは XModem プロトコルを使う)、IrDA (赤外線)
  • 電源:単4電池3本(メイン電源)、CR2032(メモリバックアップ用)
  • ハードカバーは付属していない。
  • 制限付きの代数方程式機能(CASがないので)

注意:ARMプロセッサーがこのモデルで使われているが、OSはHP 39GのOSとほぼ同じものである。ARM上でSaturn CPUエミュレートしているので、ほぼ同じOSが使える(エミュレーターは拡張されたSaturn+命令も持っているので、OSのコードは多少異なるだろう)。このARM上のSaturn CPUエミュレーターのおかげでHP 39Gよりも高速に動作する。HP 40GのOSのCAS部分は起動時に単純に隠しているのでなくて、むしろ完全に削除されていると思われる。




  1. ^ a b HP 39g Calculator - Product Specifications
  2. ^ 英語版には"The hardware is identical to the HP 49G/39G series (complete with rubber keyboard). "と書かれている。しかし、HP 49Gはフラッシュメモリを搭載しており、明らかに他の2機種(ROMしか搭載していない)と異なる。さらにHP 40G/HP 49Gは赤外線通信がないので、これも明らかにHP 39Gと異なる。
  3. ^ 英語版に"Unlike its "bigger brothers", the HP 40G has no flags to set/mis-set resulting in a "better behaved" calculator for straightforward math analysis."と書かれていたので、このように意訳した。"bigger brothers"は HP 48 シリーズのことであろう。
  4. ^ 英語版の"list-based solver"の意味が分からなかったので、「リストベースのソルバー」とした。
  5. ^ a b http://www.curtin.edu.my/bookshop/doc/hp39gs.pdf
  6. ^ http://commerce.hpcalc.org/40gs.php


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