B型肝炎ウイルス 生活環

B型肝炎ウイルス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/12 02:23 UTC 版)

生活環

HBVは細胞に感染するとまず、自分のDNAを細胞の核に送り込む。そこで、プラス鎖のDNAを修復して完全な二重鎖のスーパーコイルDNAになるとこれを鋳型として宿主細胞由来のRNAポリメラーゼを使ってプレゲノムRNAを合成する。そこから、ウイルスDNAポリメラーゼにある逆転写酵素活性をもちいてこのRNAからマイナス鎖のDNAを合成する。この過程ではRNAのプライマーが次々に転移し、全長のマイナス鎖DNAを完成させる。その後、DNAポリメラーゼにより、プラス鎖が合成されるが、合成が全て終わる前に小胞体内腔に出芽したウイルス表面分子のHBsに覆われ細胞外に放出される。

熱に強く、60℃ × 10分間の加熱処理でも不活化されず、感染性を失わない[2]が、60℃ × 10時間では不活化される[3]

疫学

2002年のB型肝炎による人口10万人当たりの障害調整生存年数(en: disability-adjusted life year[4]

感染

B型肝炎ウイルスは血液を介して感染する。感染経路には垂直感染と水平感染とがあり、成人以降での水平感染の多くは一過性であることが多い。


  1. ^ 8200万年前に鳥類感染か=B型肝炎ウイルス―独大学 時事通信(2013年5月1日)
  2. ^ B型肝炎ウイルスの不活化 肝臓 Vol.18 (1977) No.8 P584
  3. ^ 森泰樹、緒方正吾、阿多実茂 加熱人血漿蛋白液輸液とHBe抗原・抗体 肝臓 Vol.19 (1978) No.5 P510
  4. ^ Mortality and Burden of Disease Estimates for WHO Member States in 2002 (xls)”. World Health Organization (2004年12月). 2009年11月13日閲覧。


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