747 スーパータンカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 21:35 UTC 版)
活動
2009年7月22日スペイン・クエンカ県での消火活動が最初の活動である[10]。同年8月31日、アメリカ・カリフォルニア州で発生した一連の山火事では、オークグレンでの火災に出動した。当時、カリフォルニア州森林保護・防火局との連絡が必要になった場合のために、カリフォルニア州サクラメント郊外のマクレラン空港に応答可能な状態で配置されていた[11]。
2010年12月5日、イスラエルのカーメル山の火災では、他の国際的な消防機関から派遣された機材と人員と共に活動した[12]。
2011年6月9日、アリゾナ州ワーロウの山火事に投入されたが、その時点で1,570平方kmが焼かれており、延焼を食い止めることはできなかった[13]。
スピリット・オブ・ジョン・ミューア
スピリット・オブ・ジョン・ミューア
エバーグリーン国際航空は2013年12月に運行停止、その後倒産・解散したが、2016年に空中消火事業を受け継ぐグローバル・スーパータンカー・サービシスが発足した。
エバーグリーン国際航空が利用していたボーイング747-400BCF(日本航空で使用されていた機体番号JA8086)を空中消火機『スーパータンカー(機体番号N744ST)』へと改造し2016年からテスト運用を開始[14]、2016年11月にはイスラエルでの火災に対応し、[15]2017年2月にはチリの山林火災にも出動[16]、2017年から『スピリット・オブ・ジョン・ミューア(The Spirit of John Muir)』の愛称で本格運用を始めた[15]。
しかしコストの高さなどから程なくして運航停止。2021年6月に当該機は貨物航空会社のナショナル・エアラインズに売却され、現在は貨物機として運用されている。
脚注
注釈
- ^ なお、2004年2月には、マクドネル・ダグラス DC-10を用いたテストも行われていた[2]。
出典
- ^ a b Evergreen International Aviation - Frequently Asked Questions
- ^ a b c d e f g h i j k l 『月刊エアライン』通巻304号(2004年10月号) p.44
- ^ FAA REGISTRY N470EV
- ^ FAA REGISTRY N479EV
- ^ Evergreen modified firefighting 747-200 Supertanker poised to clinch FAA certification
- ^ a b Supplemental Type Certificate (PDF)
- ^ “ボーイングの消防飛行機、欧州で初めてデモ飛行、フランス”. AFP. (2009年7月18日)
- ^ Environmental Assessment
- ^ Evergreen modified firefighting 747-200 Supertanker poised to clinch FAA certification
- ^ “El 'superavión' bombero no fu”. Diario ABC (2009年7月23日). 2013年11月5日閲覧。
- ^ “Fahrenheit 747: World's Biggest Fire Extinguisher Douses L.A. County”. Wired magazine (Wired.com). (2009年9月1日)
- ^ “Evergreen's 747 Supertanker deployed to fight fires in Israel”. Wildfire Today. (2010年12月3日)
- ^ “Arizona Wallow Fire Threatening Power Supplies to New Mexico and Texas”. The Christian Post. (2011年6月9日)
- ^ “元JALの747-400、スーパータンカーの地上試験を実施”. FlyTeam ニュース. (2016年5月2日)
- ^ a b “世界最大の消防飛行機「スーパータンカー」、2017年から本格稼働へ”. FlyTeam ニュース. (2017年1月11日)
- ^ “動画:チリ山火事に空から散水、大型輸送機が続々支援”. AFP BB. (2017年2月2日) 2017年2月4日閲覧。
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