黒島研究所 黒島研究所の概要

黒島研究所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/03 03:31 UTC 版)

黒島研究所
黒島研究所エントランス

沿革

1973年に、財団法人海中公園センターの八重山海中公園研究所として、西表国立公園(現西表石垣国立公園)内の海中公園区域の管理と利用のために発足。その後、名古屋鉄道 [注釈 1] の財政支援も受けながら[3]約30年にわたり活動を続けた。2002年3月には海中公園センターの解散に伴い閉鎖が検討されたが、同年4月に特定非営利活動法人日本ウミガメ協議会の附属施設として運営が再開されている[4]。2005年には、日本国内各地のウミガメ産卵地で毎年開催されている日本ウミガメ会議が、日本ウミガメ協議会及び黒島公民館の主催により、黒島で開催された[5][6]

年表

  • 1973年 - 八重山海中公園研究所として開所。
  • 1978年 - 八重山列島におけるウミガメ類の産卵状況調査を開始。
  • 1983年 - 石西礁湖におけるオニヒトデ及びイシサンゴ類の分布調査を開始[注釈 2]
  • 1991年 - ウミガメの標識放流調査を開始。
  • 2002年 - 運営が財団法人海中公園センターからNPO法人日本ウミガメ協議会に移行。
  • 2004年 - 黒島研究所に改名。
  • 2005年11月18日-20日 - 第16回日本ウミガメ会議(黒島会議)が黒島で開催される。
  • 2010年2月5日-3月14日 - 沖縄県立博物館・美術館の企画展「造礁サンゴ―楽園をつくった偉大な建築家-」を共催[7]
  • 2017年 - 公益財団法人社会貢献支援財団より第49回社会貢献者表彰を受賞[8]
  • 2022年 - 近海郵船株式会社から調査船「AKARI」の寄贈を受ける[9]

展示

入口の向かって左側に資料展示室、右側に生物飼育室が配されている[10]

資料展示室には、ウミガメや鳥類の剥製、サンゴや貝類の標本、漁労具等の民具、仲本海岸に漂着したH-IIAロケットの衛星フェアリング[注釈 3]等が展示されている[10]。また、資料展示室に隣接した屋外ではクジャクが飼育・展示されている。

生物飼育室では、ウミガメ(仔ガメや小型のカメ)、ウツボミノカサゴ等のサンゴ礁の魚類、サキシマハブヤシガニ等の八重山諸島で見られる生物が飼育・展示されている[10]。さらに、飼育室先の屋外のプールでも大型のウミガメが飼育・展示されている。

所在地等

  • 沖縄県八重山郡竹富町字黒島136番地
    黒島港から約2km(徒歩30分、自転車15分)[12]
  • 開館時間:9時-18時(10月-3月は17時まで)・年中無休
  • 入館料:500円[13]

注釈

  1. ^ 名古屋鉄道は、グループ会社が隣接地で1978年から黒島マリンビレッジを運営していた[1][2]
  2. ^ 2005年に環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターによる調査へ移行。
  3. ^ 2007年5月28日に漂着したもので、きく8号の打ち上げに用いられたH-IIAロケット11号機のものである[11]

出典

  1. ^ 八重山 近・現代史 略年表 1972年(昭和47)5月15日~1989年(昭和64)1月7日”. 石垣市. 2021年11月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月28日閲覧。
  2. ^ “トップインタビュー (株)名鉄ホテルホールディングス 代表取締役社長 岩瀬正明氏”. 週刊ホテルレストラン HOTERESONLINE. (2021年11月4日). オリジナルの2022年1月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220124234239/http://hoteresonline.com/articles/10571?p=2 
  3. ^ 亀崎直樹:水の風土記 人ネットワーク”. ミツカン 水の文化センター. 2020年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月28日閲覧。
  4. ^ 日本ウミガメ協議会よりお知らせ 4/5/2002”. アンダーウォーター・ナチュラリスト協会. 2002年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月28日閲覧。
  5. ^ 日本ウミガメ会議”. NPO法人 日本ウミガメ協議会. 2022年9月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月27日閲覧。
  6. ^ “ウミガメの大切さ後世に 日本ウミガメ会議始まる”. 八重山毎日新聞. (2011年11月). http://www.y-mainichi.co.jp/article.php?id=2802 [リンク切れ]
  7. ^ 企画展「造礁サンゴ―楽園をつくった偉大な建築家-」”. 沖縄県立博物館・美術館. 2022年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月28日閲覧。
  8. ^ “海ガメ協黒島研究所を表彰 社会貢献支援財団”. 八重山毎日新聞. (2017年12月1日). オリジナルの2017年12月1日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20171201044639/http://www.y-mainichi.co.jp/news/32642/ 
  9. ^ “NPO法人日本ウミガメ協議会付属黒島研究所への調査船寄贈について” (プレスリリース), 近海郵船株式会社, (2022年8月26日), オリジナルの2022年8月29日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20220829043203/https://www.kyk.co.jp/news/news-3344/ 
  10. ^ a b c 活動紹介”. 黒島研究所. 2022年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月3日閲覧。
  11. ^ “黒島にロケット部品漂着”. 沖縄タイムス. (2007年6月14日). オリジナルの2007年6月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20070625194143/http://www.okinawatimes.co.jp/day/200706141300_05.html 
  12. ^ 黒島 Q&A”. 黒島研究所. 2022年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月28日閲覧。
  13. ^ 黒島研究所”. 黒島研究所. 2022年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月28日閲覧。


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