灰重石 灰重石の概要

灰重石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/11 06:17 UTC 版)

灰重石[1]
灰重石
分類 タングステン酸塩鉱物
化学式 CaWO4[1]
結晶系 正方晶系[1]
へき開 なし
モース硬度 5[1]
光沢 ダイヤモンド光沢
白色、黄色
条痕 白色
比重 6.10[1]
蛍光 青白い
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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性質

灰重石はペグマタイトスカルン鉱床に産する。

紫外線が照射されると、灰重石は青白い蛍光を発する事で有名である。しかし、一部には蛍光しない物も見られる。また、黄色の蛍光を呈する物もある。パウエル石(CaMoO4)が含まれる事が原因とされる。

用途

灰重石の化学組成はタングステン酸カルシウム(CaWO4)であり、鉄重石(FeWO4)と共に、タングステンの主要な鉱石鉱物として知られる。日本では、山口県の喜和田鉱山、京都府の大谷鉱山などで鉱石として採掘されていた。

また、灰重石は耐久性が低いものの、透明度の高い石は、好事家が宝石として保存する場合も見られる[2]

合成品

タングステン酸のカルシウム塩を人工的に合成し、無色透明の物をダイヤモンドのイミテーションとして使う場合があり、さらに、着色に必要な金属元素を混ぜて他の宝石のイミテーションとして使う場合もある[3]。参考までに、屈折率は1.92から1.93程度であり、複屈折量は0.017である[1]


  1. ^ a b c d e f Cally Hall著、砂川 一郎(日本語版監修)『宝石の写真図鑑』 p.152 日本ヴォーグ社 1996年3月1日発行 ISBN 4-529-02691-4
  2. ^ 松原聰(監修)『鉱物の不思議がわかる本』 成美堂出版 2006年12月20日発行 ISBN 4-415-03570-1
  3. ^ Cally Hall著、砂川 一郎(日本語版監修)『宝石の写真図鑑』 p.70 日本ヴォーグ社 1996年3月1日発行 ISBN 4-529-02691-4


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