漂泊の楽人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/30 07:35 UTC 版)
概要
いわゆる浅見光彦シリーズ作品の1つとして数えられる作品であるが、それまでに発刊され、また本作以降に執筆された作品とはパターンとして異なる点が多く、シリーズ内でも異色の作品とされる[要出典]事がある。大まかなものとしては以下の通り。
- 宿敵組織の登場。本シリーズにおいて登場した詐欺組織である「保全投資協会」が初登場した作品であり、本作以降に執筆された数作品では同組織の残党と浅見との対決が描かれることから「浅見光彦シリーズ・対保全投資協会編」の初作として扱われる[要出典]。
- 浅見の知人の死。本作は浅見光彦シリーズの初作『後鳥羽伝説殺人事件』以来となる浅見光彦の直接の知人に死亡被害が出た事件[要出典]である。そのため浅見は普段の好奇心とは異質となる復讐心を剥き出しにして事件を追っており、通常のシリーズ作のような第3者視点では犯人を追っていない[要出典]。
- 犯人の処遇。上記のように復讐心ゆえの事件解決[要出典]の結果として浅見は情すらもにじませない完全なる断罪[要出典]をもって犯人を直接捕らえて警察に突き出している。通常、浅見光彦シリーズにおける犯人の末路は事故や自殺による被疑者死亡の場合が多く、浅見自身も犯人の事情への情からこれを黙認している。しかし本作のケースにおける浅見光彦は復讐心ゆえ[要出典]に犯人に対して普段、彼が犯人に求める潔いケジメとしての贖罪ではなく、犯人から命以外の全てを(人間としての尊厳や誇りを)奪い去る惨めな贖罪を求めている[要出典]。
出版履歴
- 1986年12月 講談社より単行本発刊。
- 1989年7月 単行本刊行元より講談社ノベルスレーベルによる新書版が発刊。
- 1991年 7月 単行本刊行元より講談社文庫レーベルによる文庫版が発刊。
- 1996年6月 徳間書店へ出版権移籍。徳間文庫レーベルによる文庫版が発刊。
- ^ 20:40頃『JNNフラッシュニュース』挿入のため一時中断があった。
- ^ 沢村版と違い、畑山は静岡県警捜査一課の所属で、二宮は沼津西警察署刑事一課の所属(沢村版は、畑山、二宮とも沼津中央署の所属)。
- ^ “平岡祐太、4代目・浅見光彦に就任 10・30『漂泊の楽人』でデビュー”. ORICON NEWS (oricon ME). (2017年9月28日) 2022年8月12日閲覧。
- ^ “平岡祐太を主演に迎え〈新・浅見光彦シリーズ〉が始動!主要キャストも一新『漂泊の楽人』”. music.jpニュース (株式会社エムティーアイ). (2017年10月30日) 2022年8月12日閲覧。
固有名詞の分類
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