海技従事者 海技士国家試験

海技従事者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/15 16:29 UTC 版)

海技士国家試験

海技従事者となるための国家資格である海技士の資格試験を「海技士国家試験」という。 国土交通大臣の行なう海技士国家試験に合格することで「海技免許」を受けられる。

海技士資格は乗組が認められる船舶の「内航」「外航」、「船舶の大きさ」、「推進機関の出力」の違いや、職務・部署の違いなどによって29種類に分かれている。海技士国家試験は各地方運輸局神戸運輸監理部)が年に4回行なっている。筆記と口述の学科試験だけでなく身体検査にも合格する必要がある。さらに、所定の乗船履歴が必要となる。 「大型免許」と呼ばれる3種類の「小型船舶操縦士」以外の免許では、3級海技士(航海)ではレーダー観測者講習、レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレーター講習、救命講習、消火講習、上級航海英語講習を、4級海技士(航海)及び5級海技士(航海)ではレーダー観測者講習、レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレーター講習、救命講習、消火講習、航海英語講習を、6級海技士(航海)ではレーダー観測者講習、救命講習、消火講習を、3級海技士(機関)では機関救命講習、消火講習、上級機関英語講習を、4級海技士(機関)、5級海技士(機関)では機関救命講習、消火講習、機関英語講習を、6級海技士(機関)では機関救命講習、消火講習を、1~3級海技士(通信)、1~4級海技士(電子通信)では救命講習、消火講習を受講しなければならない。

  • 海技士(航海)
    • 1級海技士(航海)試験
    • 2級海技士(航海)試験
    • 3級海技士(航海)試験
    • 4級海技士(航海)試験
    • 5級海技士(航海)試験
    • 6級海技士(航海)試験
    • 船橋当直3級海技士(航海)試験
  • 海技士(機関)
    • 1級海技士(機関)試験
    • 2級海技士(機関)試験
    • 3級海技士(機関)試験
    • 4級海技士(機関)試験
    • 5級海技士(機関)試験
    • 6級海技士(機関)試験
    • 機関当直3級海技士(機関)試験
    • 内燃機関2級海技士(機関)試験
    • 内燃機関3級海技士(機関)試験
    • 内燃機関4級海技士(機関)試験
    • 内燃機関5級海技士(機関)試験
    • 内燃機関6級海技士(機関)試験
  • 海技士(通信)
    • 1級海技士(通信)試験
    • 2級海技士(通信)試験
    • 3級海技士(通信)試験
  • 海技士(電子通信)
    • 1級海技士(電子通信)試験
    • 2級海技士(電子通信)試験
    • 3級海技士(電子通信)試験
    • 4級海技士(電子通信)試験
  • 小型船舶操縦士
    • 1級小型船舶操縦士試験
    • 2級小型船舶操縦士試験
    • 特殊小型船舶操縦士試験

※外航船に船長又は航海士として乗船する場合は第1級海上特殊無線技士以上[7]、内航船の場合は第2級海上特殊無線技士以上の免許が必要である[8]

海技士(通信)と海技士(電子通信)の資格では総務省の「無線従事者免許証」と「船舶局無線従事者証明書」が別に必要となる [9]


  1. ^ UK: Do You Need a License to Sail a Boat?(英語)
  2. ^ 帆のついた船に乗って漁をしたり旅をしたりするという活動は、人類の歴史を遡ると、記録に残っていないくらい太古の昔から行われており、イギリスは、バイキングや、大航海時代の航海者たちなど、免許なしに船にのって活動してきた人々によって築かれてきた国であり、ボート(小型から中型程度の船)を操縦することは、ある意味、人間としての根本的で当然の権利だと考えられているので支持されている。バイキングであろうが、大航海時代の航海者たちであろうが、船に乗るのに、いちいち政府から「免許」されたり「免許を与えない」などといって船を操縦することを妨害されたりなどしていなかったわけなので、今さら何で政府によって(とってつけたように)人間の基本的な権利を侵害されなければならない?とイギリス人ならば考えるわけである。海に囲まれているのに、(鎖国などが原因で、少しづつ)海との距離ができてしまった日本人にも分かりやすく比喩的に説明すると、誰でも歩くのは当たり前なのに、何で歩くことをいちいち「免許」されたり、「免許を与えない」などと言って政府から禁止されなければならない?というような感覚である。そのかわり、RYAはボートの操縦を始めたばかりの初心者から、ベテランの操縦者まで、さまざまなレベルの人を対象としたさまざまな教育的な講習会を組織して、技能の向上を図っている。
  3. ^ Boat licences(英語) - boats.com
  4. ^ How to Gain a Boating License in the USA(英語) | | Sailing Blog by NauticEd
  5. ^ 海事:操縦免許証の更新 - 国土交通省
  6. ^ 操縦免許証の有効期間の更新 - 神戸運輸監理部
  7. ^ 第3級総合無線通信士と第4級海上無線通信士は、無線電話による国際通信を行なえないので不可(船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則(昭和26年運輸省令第91号)第60条の8の4”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2019年5月21日). 2020年1月19日閲覧。)。
  8. ^ 船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和26年法律第149号)第18条第3項”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2018年6月20日). 2020年1月19日閲覧。
  9. ^ 受験につき船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則第37条第1項第3号・更新につき同規則第9条の5第2項。受験に必要な無線従事者資格につき同規則第34条。森隆行著 『まるごと! 船と港』 同文館出版 2008年3月19日初版発行 ISBN 978-4-495-57861-9


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