機動再突入体 機動再突入体の概要

機動再突入体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 08:06 UTC 版)

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パーシング II上段。終末期アクティブホーミング誘導を備えたMARVを搭載している。

高度化MARV

1980年初頭の高度化MARVの飛行試験の際の飛跡。上側の光の筋が再突入体の飛跡であり、その下の飛跡はブースタータンクのもの。右下隅に見えるのは実験場である太平洋のクェゼリン環礁からの光。

高度化MARV(Advanced MARV、AMaRV)はマクドネル・ダグラス社が試作したもので、4体製作されて再突入体の技術を大きく飛躍させた。3体がそれぞれ1979年12月20日、1980年10月8日、1981年10月4日にミニットマン-Iに搭載して発射された。AMaRVの再突入時質量は約470kgで、前半部は先端半径2.34cm、後端半径14.6cmで頂角20.8°の円錐形、後半部は頂角12°の円錐形をしており、全体の軸方向長さは2.079メートルであった。 AMaRVの正確な図や写真はこれまでに公開されておらず、公開されたものはヘアピンターンの軌道プロットとAMaRVらしきものの概略スケッチのみである[1]

AMaRVの姿勢は、スプリット・ボディ・フラップ(スプリット・ウィンドワード・フラップとも)と、再突入体側面に取り付けられた2つのヨー・フラップにより制御された。フラップの制御は油圧装置により行われ、AMaRVは弾道弾迎撃ミサイル(ABM)による迎撃を回避するために設計された完全自律型誘導装置により誘導されるようになっていた。

MARV対応ミサイル

 中華人民共和国
  • B-611 (配備中)
  • DF-15B (配備中)
  • DF-21D (配備中)
 インド
 イラン
 朝鮮民主主義人民共和国
  • KN-18 (試験済、配備状況不明)[2][3]
 大韓民国
 ソビエト連邦
 アメリカ合衆国

関連項目

外部リンク


  1. ^ Regan, Frank J. and Anadakrishnan, Satya M. (1993), Dynamics of Atmospheric Re-Entry, AIAA Education Series, American Institute of Aeronautics and Astronautics, Inc., New York, ISBN 1-56347-048-9.
  2. ^ https://missilethreat.csis.org/missile/kn-18-marv-scud-variant/
  3. ^ https://missiledefenseadvocacy.org/missile-threat-and-proliferation/todays-missile-threat/north-korea/kn-18/


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