東京喰種トーキョーグール 用語

東京喰種トーキョーグール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 14:17 UTC 版)

用語

喰種(グール)

食性が人肉のみに限定された肉食の亜人種。反社会的な食性から公的に駆逐対象とされており、喰種対策局と呼ばれる専門の行政機関が設立されている。通常時は人間との外見的な差異が無く、条件付きで交配も可能であるなど、限りなく人間に近い種として描かれている。その反面、身体能力は極めて高く、数mを跳躍する脚力や素手で人体を貫く膂力を有し、個体差はあるが成体ではヒトの4 - 7倍の筋力があるとされる。程度の軽い擦過傷や切傷であれば一瞬、骨折でも一晩程度で治癒する回復能力を有し、また銃弾や刃物などの一般武器では傷一つ付かないほど耐久性にも優れている。感覚器官も非常に鋭く、遠方から近づく人物の体臭を嗅ぎ分けられ、雑踏の中から足音を聞き分けることもできる。寿命は明言されていないが人間のように老化した喰種が登場しており、主要器官に致命傷を負えば死ぬことから不老不死ではない。捕食もしくは交戦時には赫眼という状態になり、身体から赫子が発現するため人間と見分けやすくなる。喰種対策法においてもこれらの確認を以て対象を喰種と判断する旨を定めている。

身体的な特徴

赫眼(かくがん)
喰種が特殊能力を使う際に眼球を赤く変化させた状態の呼称。一般的には両眼が変化するが、半喰種、Qs、オッガイは片眼のみが変化する。また個体によっては自身の意思とは無関係に常時赫眼が発現している者 [注 7]が存在し、また赫眼を発現させた際に瞳の周りに血管や痣が浮き出る喰種 [注 8]もいる。Qsやオッガイの場合フレームアウトすると片目から両眼へ変化する。また、クロナは半喰種でありながらシロナを捕食後両眼に発現するようになった。
Rc細胞
喰種に特殊能力を与える架空の細胞。正式名称は「RedChild細胞」であり、その形状が身体を丸めた胎児に似ていることに由来する。人間の体内に微量ながら存在しており、喰種は人肉の摂取によってこれを赫包に蓄積する。その構造上、同族である喰種の体内に多く保有されるため、共喰いを行うことでより大量に摂取でき、赫者化の推進が見込めるが、人肉に比べて遥かに味が劣ることからこれを実際に行う喰種は少ない。医学検査の項目にRc値が定められており、これが一定以上の数値になると喰種と判断[注 9]され、赫子や赫眼を発現しておらずともその対象者を強制的に拘留出来る。Rc細胞自体を完全に制御し数値をコントロールできる者もいる。
赫包(かくほう)
喰種特有の器官であり、体内のRc細胞を貯めこむ嚢胞。喰種は人肉を摂ることで血中にRc細胞を蓄え、最終的にはこの赫包に蓄えられる。蓄えられた細胞は意識的、あるいは精神の昂ぶりによって皮膚を突き破り、放出される。これが赫子である。個体によっては複数の赫包を持ち、喰種の持つ赫子の種類によって場所が異なる。羽赫は肩部周辺、甲赫は肩甲骨下部、鱗赫は腰部周辺、尾赫は尾骶骨付近にある。
赫子(かぐね)
喰種の身体より発生する捕食器官。Rc細胞によって構成され、硬化と軟化を繰り返しながら自在に動く。
具体的な形成サイクルは赫包から噴出されたRc細胞同士が結び付き合う形成期、結び付いた細胞が一定期間その状態を保つ定着期 [注 10]、時間経過によって細胞が離れていく崩壊期の3ステップの繰り返しである。
血液のように流れ、歯よりも頑丈な特性から、捜査官からは「液状の筋肉」と例えられる。特性によって分類されており、強力な喰種ほど多く発生させる。基本的に赫子の大きさは保有するRc細胞の数に、形状は種類に準じたものであるが、使い手の想像力や練度にも少なからず左右される。
ほとんどの喰種は発生させる赫子は一種類に限定されるが、極めて稀に複数種を持つ個体も存在する[注 11]。これに当てはまる喰種は捜査官から「二種持ち」とも呼称され、一般的な喰種よりも強力である場合が多く、戦闘の際にはより深い経験を必要とする。
治癒能力が高い喰種ではあるが、赫子によって受けた傷は治癒が遅れがちになる。特に相性の悪い赫子から受けた傷は特別に有効な毒となってさらに治癒が遅れ、致命傷になりやすい。赫子同士の相性は上から羽赫、甲赫、鱗赫、尾赫の順に並べて、赫包の位置が一つ上の種に対して優勢であり、一つ下の種に対しては不利という形になっている。
また、捕食や戦闘の際に赫子を用いた場合、現場に残された赫子痕も種類によって形状が異なる。CCGではこれを利用して、拳銃におけるライフリングのようにその個人を特定することが可能。
羽赫(うかく)
肩部周辺からガス状に出現する赫子。他の赫子と比べて形成サイクルの回転が速く流動的なため浮遊して見えることが多い。基本的には機動力を活かして行う瞬発攻撃による遠距離戦を得意とする赫子であるが、Rc細胞を常に放出しながら戦うことから持続時間が他の赫子よりも短く、短期決戦型と見られている。また、不定形な形状から赫子痕が残りにくく、捜査対象としての追跡が難しい。攻撃時には直接叩きつけたり、固形化させてからの遠距離射撃する例が確認されている。形状変化のバリエーションが豊富で、ブレード状に固形化し、羽赫の弱点とされる近接戦闘や長期戦に展開したり、電撃に変換したり、高密度に圧縮し4000℃超の熱射に変えることができる。作中ではトーカ、アヤト、ヨモ、バンジョー、芳村、カヤ、エト、オウル、亜門、承正、シラズ、安浦などが持つ。
甲赫(こうかく)
肩甲骨周辺から現れる金属質の赫子。高密度に凝縮したRc細胞を持続的かつ長期的に展開させることで随一の硬度を誇るが、重量のせいで他の赫子よりも機動性で劣り、扱いづらい。ただし、他の赫子と比べて定着期が長いため燃費は良い。その特性から盾や剣などの武器を模した形状で発現することが多く、近接戦において斬撃や刺突で攻撃する。作中ではカナエを除いた月山一族、ナキ、リョーコ、アラタなどが持つ。
鱗赫(りんかく)
腰部周辺から触手のような形状を持って現れる赫子。鱗のような独特の表面が生み出す一撃の威力はずば抜けて高く、Rc細胞が最も結合しやすいため、この赫子を持つ喰種は再生能力に特化する。同時に結合性の高さは結合力の弱さに繋がり、他の赫子に比べると脆く防御には不向き。主に打撃や刺突で攻撃する。作中ではカネキ、リゼ、安久姉妹、ヤモリ、トルソー、カナエ、ホオグロが持つ。
尾赫(びかく)
尾骶骨周辺から爬虫類の尾のような形状を持って現れる赫子。中距離戦で最も威力を発揮する。総合能力が高く攻守共に水準以上でスピードもあり、特に弱点はない万能型の赫子だが、それゆえに攻撃において決め手に欠けることが欠点。作中ではニシキ、タタラ、ノロ、瓶兄弟、ロマ、鯱、ミザ、墓盗り、六月、髯丸が持つ。

食性と嗜好

水やコーヒーを除けば基本的に摂食できるのは人肉のみであり、一度の摂食で数週間ないし1か月程度の活動ができる。常人が摂食する食品を喰種が口に含むと味覚に嘔吐中枢が刺激されるほど不快に感じ、無理に摂食すれば体調悪化などの不調が発生する。重篤な飢餓状態に陥ると激しい頭痛や幻覚、判断力の低下を伴い、相手が友人や肉親であろうとも捕食することを躊躇しなくなる。経験者はこの苦痛を「地獄のような苦しみ」と表現している。歯が生え揃っておらず、捕食器官が未発達な乳幼児の場合は、同種の母乳を飲むことで栄養を摂取できる。

精神的な特徴

生来の意識や感情は人間と変わらず、同じ社会性をもっているため、日常は人間社会に溶け込んで生活している。しかし、人間しか食べられない喰種としての苛烈な環境から、強弱はあるが心に闇をもつ傾向にある。大半は人間に対して複雑な感情を抱いたり、喰種である自分に苦しんだりする程度であるが、人間を単なる食べ物と考えるようになった喰種は気軽に捕食を行い、彼らが無秩序に起こす捕食殺人事件は社会問題に発展し、喰種対策局から注目を浴びることになる。反面、健全な人格を備えた喰種も少なからず存在し、あんていくメンバーや笛口親子のように人間が店舗で食材を買うように自殺者などを加工した食肉を入手して、人と変わらぬ生活を営んでいる。

生活や文化

社会から追われる身分であるため、多くの喰種が戸籍を持っていない[注 12]。同様の理由から定住は極めて困難であり、住所や姓名を頻繁に変えることも多々あるが、親からつけられた名前は綴りを変えつつも同じ読み仮名を使い続ける者が大半とされている。そのため、リゼのように姓名を完全に変え、以前の身元が一切不明である喰種はかなり少数。幼少のころから人間を装う訓練を受けるが、その中でも普通の食品を表面上は当たり障りなく摂取し、体内で消化される前に嘔吐する練習はかなり重要視されている。

喰場(くいば)
喰種が人間を捕食する場所。人通りのない裏路地などが好まれる。喰種にとってのテリトリーであり、他の喰種が無断で使用すればテリトリー荒らしとみなされて殺し合いに発展する場合がある。20区ではあんていくが管理しており、実力行使による奪い合いを避ける努力がなされている。
マスク
喰種が捕食行動の際に着用する仮面。身元を隠し日常生活を守るために使用する。喰種捜査官に遭遇する可能性がある場合は必須とされている。一般的には口元を露出させたドミノマスクが基本であるが、あんていくのメンバーは口元まで覆っているタイプを着用しているものが多い。本来の目的と矛盾した個性的なマスクが好まれており、喰種対策局でもマスクの目撃証言を元に捜査対象の呼称を付ける例も多く見られる。
飼いビト(かいビト)
人間を食料品のように考える喰種が同居する人間に対して使う呼称。タロちゃんはマダムAの飼いビトであり、ジューゾーも少年時代、ビッグマダムの飼いビト兼解体屋を務めていた。

組織

喰種は社会的に存在が許されない立場から様々な目的で組織を形成し、人間とは異なる独自の社会を作り上げている。

あんていく
20区に暮らす喰種たちが集まる喫茶店。詳細はあんていくを参照。
:re[注 13]
トーカが店長を務め、彼女とヨモが対外的に兄妹として営んでいる喫茶店。第二部のタイトルの由来となっており、あんていくの流れを汲んでいるが喰種の互助組織を兼任しているかどうかは不明。
アオギリの樹
11区を中心として活動する、「隻眼の王」を首領とした大規模かつ非常に好戦的な喰種組織。「力によって弱い喰種や人間を支配する」という思想を持ち、CCGの壊滅とその裏に潜む「歪んだ鳥籠」を破壊し、世界の均衡を水平にすることを目的としている。
反アオギリ
11区アオギリ戦後、あんていくに戻らなかったカネキをリーダーとして月山やヒナミ、バンジョー一味で結成した反アオギリの組織。特に名称はついていない。
喰種のレストラン(グールのレストラン)
喰種専用の会員制レストラン。喰種の中でも特に深い心の闇に落ちた者たちが利用しており、人体を調理して提供している。生きた人間を惨殺する解体ショーを開催しており、解体したての食材を料理して会員らに提供している。騙して連れてきた人間をシャワーや身だしなみを整えさせた後に供することから、カネキはこの店を「注文の多い料理店のようだ」と表現した。
解体屋(スクラッパー)
喰種のレストランで行われる解体ショーの解体役。第一部4巻ではタロちゃんが担当し、ジューゾーもCCGに保護されるまでその役目を担っていた。
月山家(つきやまけ)
政財界に多大な干渉力を持つ由緒ある名家で、ロゼヴァルト家やヨハネス家などの分家がある。月山習は現当主、月山観母の息子にあたる。
ロゼヴァルト家
和修政が率いるCCGに壊滅させられたドイツの喰種一族で、月山家の分家に当たる。
道化師(ピエロ)
構成人数や活動区域、目的も一切不明なピエロマスクの喰種組織。享楽主義者の集団で普段は団体行動をとらないが、ひとたび招集があれば無類の組織力を発揮する。
メンバーはウタ、イトリ、ニコ、宗太(旧多)、ロマ、ドナート、ガンボなど。
V(ヴィー)
かつて功善が所属していた巨大組織。隻眼の喰種を非常に危険視しており、また、リゼはVから逃走した喰種であることから彼女も追跡している模様。
メンバーは和修家宗家のCCG上層部の喰種、分家の芥子、有馬貴将、旧多二福、リゼなど。
ヤモリ一門/白スーツ
ヤモリをトップとした喰種集団。ヤモリ亡き後はナキがトップに立ち、承正やホオグロを幹部として活動した。白いスーツと構成員の多さが特徴でマスクはガギ・グゲらが代表的。
黒山羊(ゴート)
コクリア防衛戦、およびに流島上陸作戦終結後に隻眼の王となったカネキによって結成された「喰種と人間の共存」を目標とする組織。トーカを始めとする『:re』従業員、月山、ナキを含む白スーツやミザらアオギリ残党、コクリアから脱獄した喰種たちから構成される。基本的には喰種組織であるが、平子率いる0番隊といったCCGを離反した元捜査官らも在籍している。

亜種

半喰種(はんグール)
人間と喰種の中間に位置する種だが、同じく交雑種である後述の半人間とは異なり、肉体的な性質は喰種とほぼ同等。片目のみに赫眼が発現することから隻眼の喰種とも称される。
主に交雑によって生まれる雑種が一般的であるが、異種族間の交雑は母体が妊娠する確率自体が低い上に、母親が喰種であれば母体が胎児を吸収してしまうので生まれることはなく、人間であっても母親の摂取した食物からの栄養を胎児が摂取できずに餓死してしまうことから誕生する確率は無いに等しい。また生まれたとしてもそのほとんどが赫包を持たない半人間であり、半喰種が誕生するのは非常に稀である。
反面、それらの障害を乗り越えた半喰種は雑種強勢によって純血の喰種を上回る絶大な能力を持つといわれている。また、天然の半喰種は人肉以外の食物も食べることができる。
この他に、嘉納の施術によって赫包を移植され、後天的に半喰種化した者も存在する。
オッガイ
Qsの技術を利用して大量生産に成功した新型の半喰種。葉月ハジメをリーダーとして100人程度の子供がメンバー。
隻眼の王(せきがんのおう)
アオギリの樹の首領とされる存在。強大な力を持つ隻眼の喰種であるとされるが、その明確な実像はアオギリ構成員や幹部すらも把握しておらず、半ば都市伝説のような存在として語られている。
赫者(かくじゃ)
共喰いを繰り返した喰種の中から稀に発生する変態種。
生来保有する捕食器官としての赫子とは別に、全身に異常発達させた赫子を纏うように展開する。これによって攻撃力や耐久性を爆発的に上昇させ、また、顔面を覆ってマスクの代替とすることも可能。捕食した喰種から人肉とは比べ物にならない大量のRc細胞を取り込み続け、体内のRc濃度が上昇することで発生するといわれている。ただし月山家のように遺伝的に赫者化できない喰種もおり、共喰いで必ずしも赫者になれるわけではない。
半赫者(はんかくじゃ)
赫者への変態途上にある喰種の呼称。不完全かつ部分的ながらも平時とは異なる特殊な赫子を展開させることが可能だが、赫者同様に暴走の危険性を孕んでもいる。作中ではヤモリ、クロナ、中盤のカネキとオウルが該当する。主に顔に特殊な赫子が発現し、前述の4体とも全て必ず顔に赫子が発現している。

半人間

半喰種同様に喰種を片親に持つ交雑種であるが、赫包を持たず、通常の食事で生命を維持できる。性質的には人間であるが、雑種強勢の影響により常人を遥かに凌駕する身体能力を持つ。反面、肉体の劣化速度が著しく速く、短命であるという特徴もある。有馬を始めとする白日庭出身の捜査官全員がこれに該当する。

喰種対策局(グールたいさくきょく)

喰種対策法を背景に活動する国の行政機関[9]。英語名「Commission of Counter Ghoul」の頭文字を取って通称「CCG」と呼ばれている。主な活動内容は喰種の捜索および駆逐であるが、捕食殺害事件で身寄りを失った児童の保護や教育も行っている。保護された児童はその生い立ちからか、18歳になるとその半数以上がアカデミーに入学するとされる。

喰種捜査官(グールそうさかん)
喰種対策局に所属し、喰種の追跡、およびに駆逐を主任務とする国家公務員。作中では特定犯罪の取り締まりに従事する特別司法警察職員のように描かれており、銃火器やクインケの所持も許可されている。喰種からは鳩を模した胸章から通称「白鳩(ハト)」と呼ばれ、恐れられている。クインケを収めたアタッシュケースを常時携帯していることから「ハコ持ち」とも呼ばれる。
階級は上位から「特等捜査官」「准特等捜査官」「上等捜査官」「一等捜査官」「二等捜査官」「三等捜査官」の6階級に分かれており、上位3階級を「上位捜査官」、下位3階級を「下位捜査官」と呼ぶ。捜査官たちは名前の下に官名をつけて呼び合っており、基本的に上位捜査官と下位捜査官がコンビを組んで活動している。任務の内容によっては上位捜査官同士が組むこともあるが、下位捜査官同士でのコンビは原則認められていない。また、上位捜査官らはパートナーを含めた捜査班を率いて活動しており、多くは班長の名を冠した班名である[注 14]
なお、捜査官としての階級は年功序列ではなく完全な実力主義で決定するため、下位捜査官のまま定年を迎える者もいれば若年で准特等や特等捜査官まで上り詰める実力者なども存在する。その特性上、上位の階級に名を連ねる者は戦闘能力に優れる傾向にあり、最高階級である特等捜査官に至っては複数名での対処を必要とするSSレート以上の喰種と単独で渡り合える歴戦の捜査官が少なからず在籍し、集団戦闘においても陣営内に特等が一人でも参戦していれば戦局を優位に進められる場合が多い。その技量や戦闘力を指して他の捜査官からは「人間側のバケモン連中」として多大な畏怖の念を寄せられ、喰種からも「同族でも慄く化け物みたいな捜査官たち」とされ、脅威の存在として名が知れ渡っている。
優秀な実績を残した捜査官には以下に挙げられる賞が贈呈される。
白翼賞(はくよくしょう)
特定レートの喰種を駆逐、あるいはその能力があると判断された捜査官に贈られる賞。Sレートなら「白単翼賞」、SSレートなら「白双翼賞」、SSSレートなら「白龍翼賞」となっており、贈られるバッジも上の賞ほど翼の意匠が増える。
木犀賞(もくせいしょう)
年間の喰種討伐記録数に応じて贈られる賞。30体/年なら「木犀賞」、50体/年なら「銀木犀賞」、100体/年なら「金木犀賞」となっている。バッジの中央に配置されているのはモクセイ科のオリーブで、平和の象徴でもある。
龍吉賞(りゅうきつしょう)
偉大な功績を収めた捜査官に特別に贈与される賞で贈与式はCCG最高権威である総議長によって執り行われる。ゆえに捜査官にとって最高の名誉となる賞である。
『有馬貴将』『鈴屋什造』に贈呈されており、それ以外の捜査官に贈呈されたことは無いようである。
レート
CCGが喰種の脅威度を示すためにつけるランク。基本的に戦闘能力を基準としているが、能力評価の他に実際に起こした捕食・殺害事件を基にした実害評価も加味して決定される。その他、組織的な脅威度も含めて認定されることもあるが、基本的には強力な喰種であるほど、高レートとなる。〜(より)がつく場合はそのレートよりさらに上昇する可能性があることを示す。
SSSレート
CCGが定める最高位のレート。指定基準は不明だが、これに該当する喰種は複数の特等捜査官すら圧倒する超絶的な戦闘能力を有している。隻眼の梟、および不殺の梟、胡乱の母が指定されている。
SSレート
複数名の特等捜査官によって対処する必要があると判断された強大な喰種が指定される。
S+レート
平均的な特等捜査官と同等の能力を有すると判断された喰種が指定されている。
Sレート
平均的な準特等捜査官と同等の能力を有すると判断された喰種が指定されている。
Aレート
上等捜査官と同程度と判断された喰種が指定されている。
Bレート
下位捜査官(三等〜一等捜査官)と同程度と判断された喰種が指定されている。
Cレート
下位捜査官以下と判断された能力の低い喰種が指定されている。
クインケ
駆逐した喰種の赫包を加工して制作される、対喰種用生体兵器。当時銃火器で喰種に対抗していたCCGであったが、赫子の前ではその効果は薄く、打開策としてその赫子を利用するアイディアが編み出された。これによって対喰種戦における殲滅率は飛躍的に向上、現在に至るまで捜査官の主力に位置している。反面、その非人道的な製法から存在は公にされていない。クインケ製作は非常に高度な技術であり、生物学的な観点と機械工学の知識、兵器として最適なデザインセンスが求められることから「バイオテクノロジーの結晶」とも称される。普段はアタッシュケースに収められており、戦闘時には電気信号によって赫子を発生させ、展開変形して使用する。喰種を素材としていることからクインケにも能力や性能を表すレートが存在し、基となった喰種が強力であれば高レートのクインケが製作される。
羽赫(うかく)
主に射撃武器として加工されているものが多い。エネルギーの消費は激しいが遠隔攻撃が可能であり、俊敏性に優れた捜査官に好まれている。攻撃範囲の広さから羽赫を用いる捜査官はチーム内でも重要なポジションとされ、「羽赫使いの力量でチーム全体の戦死率が大きく左右される」というデータがあるほど。
甲赫(こうかく)
重く硬い特性から剣や金棒のような近接武器に加工されるのが一般的で、肉体派の捜査官に好まれている。一部の甲赫クインケには変形に特化したものがあるため、使い方によっては鱗赫クインケのようなトリッキーな戦闘を行える。
鱗赫(りんかく)
殺傷力は高いがギミックの組み込まれた特殊な形状のものが多く、操作に熟練を求められることから技巧派の捜査官に好まれている。
尾赫(びかく)
万能型故に突出した点がないが、短所もなく扱いやすいことから新人捜査官に支給されることが多い。
キメラクインケ
異種の赫子を組み合わせた特殊なクインケ。複数種の喰種に対して有効打となり得るが、技術的に結合が難しく試作品が存在するのみ。その中でも人為的に赫子を結合させたものがほとんどであるが、複数種の赫子を持つ喰種から作られる天然のキメラクインケもごく稀に存在する。
Qバレット
溶かした赫子を練り込んだ対喰種用の銃弾。クインケを支給されない局員捜査官が使用する。喰種に対してある程度の効果は発揮するが、材料が希少なことからあくまでも表面上をコーティングしているに過ぎないため、決定的なダメージは与えづらい。ゆえに遠距離での戦闘では羽赫クインケを使用するのが最良とされる。
Qs/クインクス
嘉納による喰種化被害者であるハイセを元にして地行がクインケ製造を応用し、考案した施術。または、それによって喰種の能力を直接その身に得た喰種捜査官。赫包を直接的に移植された半喰種とは違い、クインケ鋼でコーティングされた赫包を体内にインプラントしている。さらに赫包には5段階のフレームが設けられ、稼働率を調整することが可能。そのため、嘉納による人造喰種は喰種化に伴って食性も喰種のそれに変化していたが、クインクスの場合は施術前と変わらない食性で活動している。
クインクス施術を受けた者には補償金の支給や身体的なサポートが為されており、退局したとしても後者は半永久的に持続する。
オッガイ
旧多が新造したクインクス部隊。実質は半喰種。その名前には「死」のつくり部分が「歹」を反転させたものとなった造漢字が使われている。リゼの赫包をインプラントした少年少女たちによって編成。優れた嗅覚を持つ。教練担当かつ実質的指揮官であるトオルおよび安浦の補佐を受けていた。
CCGアカデミー
正式名称は「喰種捜査官養成学校」。教育期間は2年で18歳から入学できる。実際の捜査・捕獲を行う喰種捜査官を養成する学校。捜査官は基本的にここを卒業し、最初は「二等捜査官」として職務に当たる。稀にここを経ずして特例で捜査官となる者もおり、彼らは「三等捜査官」から始まっている。作中では有馬やジューゾー、ハイセが該当する。
喰種対策教育所(グールたいさくきょういくじょ)
事務処理や捜査官のバックアップを担う局員捜査官を養成する学校。教育期間は1年。卒業者は「三等捜査官」から始まる。
CCGアカデミージュニア
18歳未満のアカデミー候補生を養成する学校。一般的な教育機関と比べると学費が安い。基礎教育に加えてアカデミー入学のための予備訓練も行われている。捜査官を志すことは絶対ではないとされるが、大半の者はここを卒業後アカデミーへ進学する。また、ここを経ずしてアカデミーに入学する者もいる複数存在し、作中では第一から第七アカデミーまで確認されている。学校によって校風が違い、第一はエリート揃いとされ、第二は過去に問題があった者が、第五や第六は社交的な性格の者が多い傾向にある。現役の捜査官がOBとして訪れ、講義やクインケ操術の指南を行うこともある。
白日庭
略称は「庭」。半人間の優秀な子供たちを集めて幼少期から英才教育を施す特別な教育機関。その特異性から存在すら知らない捜査官も少なくない。主な出身者は有馬貴将を始めとする0番隊員、伊丙入、旧多二福、小静麗。
和修家(わしゅうけ)
代々CCGの幹部を務める一族。その権力は絶対であり、「批判しただけで潰される」と揶揄されるほど。CCG設立前から喰種退治を生業とし、数ある同業者の中でも随一の実力を誇っていた。現代においても優秀な捜査官を数多く輩出している。
コクリア
正式名称は「喰種収容所」で23区にあり、捕縛された喰種を収容する施設。有益な情報源になり得ると認められた喰種が収監されているが、いずれは廃棄処分することになっている。下の階ほど高レートの喰種が収容される模様。アオギリの樹による襲撃で多くの喰種が脱走したため、より厳重な警備が施されている。作中ではドナート、ヒナミ、エトが収容されている。
CCGラボラトリー
1区に存在する研究所。クインケやQパレットなどの対喰種兵器の製造やRcゲートの開発、その他喰種に関わる研究を一手に担っている。作中では「ラボ」と呼ばれている。主席研究員として地行が在籍する。

東京

現実の東京と似ているが、裏路地には人肉を狙う喰種が潜み、地下には「地下道」と呼ばれる喰種によって築かれた広大な迷宮が広がる危険な都市である。区部は24区までが確認されており、区名は実世界でいうところの市町村コードで呼ばれている[10]

あんていく
芳村が経営している喫茶店。20区に暮らす喰種の自治組織、もしくは互助組織としての側面も持っている。知らずに利用している人間もいるが、暗黙の了解で客の捕食は控えられている。個人主義的な喰種からはよく思われていないが、喰場の管理や捕食の隠蔽、自殺者を利用した食材加工と分配などといった積極的な活動によって20区は喰種対策局からも放置気味であった。
HySy ArtMask Studio
ウタが開いているオーダーメイドのマスク店。主に喰種が使うマスクを制作しているが、人間の客も訪れている。
Helter Skelter
イトリが経営するバー。喰種の社交場を兼ねており、様々な情報が集まっている。
喰種対策局本部(グールたいさくきょくほんぶ)
各地にある喰種対策局の本部、内部では通称「本局」と呼ばれている。
喰種対策局20区支部(グールたいさくきょく20くしぶ)
20区の喰種駆除を担当する支部。喰種の活動がおとなしい地区であったため活動も緩やかであったが、リゼの大量捕食殺人事件で状況が変わり、トーカの捜査官狩りで捜査官が命を落としたことで激変。本局から重点地区と指定され、優秀な捜査官が派遣されている。
上井大学(かみいだいがく)
カネキやヒデが在籍する大学。学部は文系から理系まであり、ニシキの通う薬学部は難関だといわれる。原作のキャンパスは青山学院大学の青山キャンパスがモデル。
清巳高等学校(きよみこうとうがっこう)
トーカや依子が通っている共学の高校。生徒は男女ともにブレザーを着用する。
24区
東京の地下に広がる喰種が掘り拡げた大迷宮の最深部にあり大量の喰種が潜んでいると考えられている場所。CCGでも存在を掴みかねており、探索が続けられている。Rc細胞壁が使用されており、中でも入り口にあるものが捜査を困難にしている。喰種にとっては糞溜めと評されるほどに過酷な環境ではあるが、追われている喰種が隠れるには最適な場所だと考えられている。

その他の用語

大環アクト(たいわアクト)
人間によって組織された喰種支援団体。元は上井大学の学生が中心となって作られた団体で、高槻泉が自身を喰種と明かす以前から活動していた。厳しい取り締まりを受けて解散を余儀なくされたが、形とメンバーを変えて理念はそのままに現在も活動している。喰種研究家の小倉が副幹事を務めており、喰種に対する医療チームも存在する。
同様の組織が次々と取り締まられている中、表向きは対人間の組織として喰種対策法違反スレスレで活動を続けている。

  1. ^ 野菜や肉、魚などを不味く感じるようになった。
  2. ^ ニシキはカネキに撃退された際の傷が治っていなかった。
  3. ^ アニメ版当初は存命、6話で真戸に殺されている。
  4. ^ a b c 第3期3話のみ担当声優は異なる。
  5. ^ 伊東は当初「タケちゃん」と呼ぼうとしたが、上司の平子の名前と被るため変えたという経緯がおまけ漫画にて描かれている。
  6. ^ フルネームは『√A』で描写された彼女の墓標で判明。原作では名字のみ言及されている。
  7. ^ ウタ、トオルが該当する。また、常時発現しているわけではなかったが第一部初期のカネキも赫眼を自身の意思で制御できていなかった。
  8. ^ 痣が浮き出るのは初期のトーカ、リオが該当する。
  9. ^ 人間であれば200〜500程度、喰種は1000〜8000のRc値であるとされる。
  10. ^ この期間が赫子の完成形と見做される。
  11. ^ ヒナミやナッツクラッカー、タタラ、死堪が該当する。
  12. ^ そのため教育を受けられず、文字の読み書きに不自由がある喰種も珍しくない。
  13. ^ 作者曰く決まった読み方はなく、「リ」「レ」「アールイー」どれでもいい[要出典]
  14. ^ 例外としては宇井率いるS1班、和修 政率いるS2班、有馬率いるS3班、ハイセが指導官を、ウリエが班長を務めるクインクス班が挙げられる。
  15. ^ a b マーベラス、TCエンタテインメント、ぴえろ





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