情報リテラシー 情報リテラシーにかかわる取り組みの経緯

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情報リテラシー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/26 01:12 UTC 版)

情報リテラシーにかかわる取り組みの経緯

世界全体にまたがる取り組み

情報リテラシー(Information Literacy)という言葉は、アメリカの情報産業協会会長のポール・ザコウスキー(Paul Zurkowski)が1974年に全米図書館情報学会議(NCLIS)にて発表した"The Information services environment, relationship and priorities ED 100391"で初めて使われた[10][11]。ザコウスキーの講演では、市民の情報リテラシー向上のために民間セクターと図書館とが協力すべきことが提言された[12]

情報リテラシーという言葉が登場すると、デジタル情報社会においても図書館が利用者の知的プロセスに貢献することをアピールする概念として、図書館関係者を中心に発展した[13]

2002年、情報リテラシーのための活動への関心が世界規模で広まったため、国際図書館連盟(International Federation of Library Associations and Institutions, IFLA)内に設置されていた利用者教育ラウンドテーブル(the User Education Roundtable)が情報リテラシー分科会(Information Literacy Section, InfoLit)に拡充された。

2004年9月から2005年3月までのパブリックレビュー期間を経て[14]2006年に「生涯学習のための情報リテラシーガイドライン("Guidelines on Information Literacy for Lifelong Learning")」の最終ドラフトが作成・公開された[15]。これは、IFLAのInfoLitが、情報リテラシープログラムを必要としている、あるいはこれから始めようとしている専門家に、実用的な枠組みを提供することを目的として作成したものである[14]。情報リテラシーの概念や生涯学習との関連から、国際標準、組織としてどのように関わるか、アクションプランといった方針・手続き、学習に関する理論や、評価といった実践的な部分まで、段階を踏んでまとめられてる[15]

米国国内での取り組み

アメリカ図書館協会(American Library Association, ALA)内に設置された「ALA Presidential Committee on Information Literacy」の第1次報告において大綱が示され、1989年に同委員会からFinal Reportが発表されたのち、アメリカでは図書館での取り組みが進められていった。

日本国内での取り組み

日本で「情報活用能力」が公的に述べられたのは1986年の臨時教育審議会による『教育改革に関する第二次答申』が最初であるといわれている[要出典]。その後文部省で1990年に『情報教育に関する手引き』が発行されたり、1992年全国学校図書館協議会で『資料・情報を活用する学び方の指導』体系表がまとめられたり、1998年の小中学校学習指導要領の改訂の中で「生きる力の育成」が目玉とされ、その一環として情報活用能力が重要視されたりするなど、様々な取り組みが進められた。また、1998年日本図書館協会から『図書館利用教育ガイドライン』が出版されたり、同年に京都大学で始まった全学共通科目「情報探索入門」で図書館が情報リテラシー教育支援の取り組みを行い、それが日本全国の大学へと広まっていくなどの経緯があった[要出典]。90年代後半からインターネットの商用利用が拡大するとともに、業務能力の一環として捉えられるようになり、従来までの学究的な意味合いと区別するために、経済産業省、商工会議所などが「情報活用力」を用いるなど、同義語が拡大する傾向にある。

文部科学省は2003年から実施の後期中等教育の学習指導要項において、情報活用能力を育む新科目「情報」を設置した[16]。また、2008年に中央教育審議会は、「学士課程教育の構築に向けて(答申)」を発表した[17]。その中で、学士力(大学4年間で身につける学習成果[18])の汎用的技能(知的活動でも職業生活や社会生活でも必要な技能)として情報リテラシーが挙げられた[17]


注釈

  1. ^ 根本彰によれば、この文章は発表以後、情報リテラシーの議論が行われるときに必ず参照されることになるという(根本彰,2017,p53)

出典

  1. ^ ala.org
  2. ^ educause.edu Archived 2012年6月2日, at the Wayback Machine.
  3. ^ Basic Information Literacy”. Coursera. 2022年6月14日閲覧。
  4. ^ anziil.org Archived 2009年5月30日, at the Wayback Machine.。初版は2001年に出版。
  5. ^ a b 根本彰 2017, p. 53.
  6. ^ a b c 根本彰 2017, p. 53-54.
  7. ^ a b c 根本彰 2017, p. 54.
  8. ^ 根本彰 2017, p. 54-55.
  9. ^ 根本彰 2017, p. 55.
  10. ^ editor, Alan Bundy 2004, p. 45.
  11. ^ 根本彰 2017, p. 58.
  12. ^ 根本彰 2017, p. 59.
  13. ^ 根本彰 2017, p. 60.
  14. ^ a b GUIDELINES ON INFORMATION LITERACY FOR LIFELONG LEARNING Final draft
  15. ^ a b 生涯学習のための情報リテラシーガイドライン(IFLA)”. 国立国会図書館. 2021年10月13日閲覧。
  16. ^ 根本彰 2017, p. 50.
  17. ^ a b 学士課程教育の構築に向けて(答申)”. 文部科学省. 2021年10月13日閲覧。
  18. ^ 根本彰 2017, p. 51.


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