単体 (数学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/28 17:58 UTC 版)
素朴な定義
r + 1個の点(の位置ベクトル)a0, a1, …, ar があり、これらすべての点が Rn の r − 1次元以下の部分空間に含まれることはない(これを一般の位置にあるという)ものとする。このとき、
を、a0, a1, …, ar によって生成される(あるいは張られる)r次元単体 (r-dimentional simplex) あるいは単に r単体 (r-simplex) という。また、a0, a1, …, ar をこの単体の頂点 (vertex) といい、V = {a0, a1, …, ar} を頂点集合と呼ぶ。
また、a0, a1, …, ar がアフィン独立 (affinely independent)、すなわち a1 − a0, …, ar − a0 が線形独立であって、この a0, a1, …, ar が張る凸包というように言い換えることもできる。
二つの単体が頂点を共有し、一方が他方に含まれるとき、含まれる単体を他方の単体の面 (face) であるという。特に、m次元単体であるような面を m次元の面 (m-face) という。たとえば、頂点は 0 次元面である。また特に 1 次元面を辺と呼び、余次元 1 の面をファセット(facet、切子面)と呼ぶ(ここで「余次元」というのは、含む単体の次元とその面の次元との差のことである)。
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